2017年リリース予定の注目ゲームアプリ 20社の取り組み(後編)

大ヒットゲームアプリ『パズル&ドラゴンズ』が世に出てから、今年で早5年(2012年2月リリース)。昨年も『ポケモンGO』やPvPタイトルの台頭、任天堂が参入するなど、ゲームアプリの話題は事欠きませんでした。そして2017年も多種多様なゲームアプリがリリースを控えています。

今回の記事では、「2017年リリース予定の注目ゲームアプリ」と題して、提供ゲーム会社20社の動向に迫りたいと思います。ちょっと数が多いので、10社ずつ前後編に分けてお届けします。2017年のゲームライフを楽しみたいユーザーはもちろん、市場動向を知りたいゲーム業界関係者もご覧いただければ幸いです。

 

フォワードワークス

2016年は任天堂の参入が大きな話題となりましたが、同年末にこれまたゲーム業界が盛り上がる発表がありました。それが、プレイステーションで発売されたゲームIPを題材にした、新作スマホゲームの発表です。

旗振り役は、ソニー・インタラクティブエンタテインメントの子会社で2016年4月1日に設立されたフォワードワークス。プレイステーションで培ったノウハウを活用し、スマートデバイス向けに最適化したゲームを提供していくとのこと。現在同社から発表されているのは下記の通り。

タイトル名 開発元 リリース予定 対応OS 発表内容
みんゴル 株式会社ドリコム 2017年春 iOS/Android タイトル発表
勇者のくせにこなまいきだDASH! 株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント
ワールドワイド・スタジオ JAPAN Studio
2017年夏 iOS/Android タイトル発表
アーク ザ ラッド(仮) 株式会社オルトプラス 未定 未定 プロジェクト発表
ワイルドアームズ(仮) 株式会社Wright Flyer Studios 未定 未定 プロジェクト発表
どこでもいっしょ(仮) 未公開 未定 未定 プロジェクト発表
パラッパラッパー(仮) 未公開 未定 未定 プロジェクト発表
ぼくのなつやすみ(仮) 未公開 未定 未定 プロジェクト発表
ソラとウミのアイダ 株式会社フォワードワークス 未定 未定 タイトル発表

どれもプレイステーション発で大ヒットを飛ばした名作シリーズばかり。また、ユニークなのは開発するのがスマホゲームを知り尽くしたSAP(ソーシャルアプリケーションプロバイダー)ということ。無論、オリジナルスタッフも加わっており、“シリーズらしさ”や世界観をそのままに、スマートフォンでも最適に遊べるようなゲームサイクル、UI(ユーザーインターフェース)を意識して手掛けるようです。

唯一のオリジナルコンテンツは『ソラとウミのアイダ』。『サクラ大戦』や『天外魔境』などを手掛けた広井王子氏が原作・総監督を務めます。上記のフォワードワークス発表のラインナップでは、同社が開発を担当していることになっているが、オルトプラスのプレスリリースではオルトプラス側が開発を担当するようです(発表)。開発が分担なのかもしれません。

このほか、日本一ソフトウェアと『夜廻』『魔界戦記ディスガイア』シリーズのスマホゲームを共同制作、スクウェア・エニックスとモバイル市場において新しいチャレンジに共同で取り組むなど、いずれも“プレステ世代”を築いた企業の参入が決定しています。

さらに、ソニーが開発したプラットフォーム「Project FIELD(プロジェクトフィールド)」に向けた取り組みも始動。「Project FIELD」は、専用パッドとスマートフォンをBluetoothで接続し、パッドの上に専用カードをのせることで、カードの種類や位置、向き、動きを読み取り、スマートフォン等にインストールしたゲームアプリ上へリアルタイムに反映する仕組みです。ゲームの進行やキャラクターの進化など様々な情報をカードへ書き込むこともできます。

第一弾はレベルファイブ、バンダイとの協業で『妖怪ウォッチ』シリーズを制作中。

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Copyright 2017 Sony Corporation

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Copyright 2017 Sony Corporation

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フォワードワークスから本当に多くのタイトルがリリースを控えていますが、そのトップバッターを務めるのは『みんゴル』(開発:ドリコム)。

2017年夏にシリーズ最新作のPS4『NewみんなのGOLF』が発売するほか、生誕20周年を迎えるゴルフゲームの決定版ですが、いまだスマートフォンでゴルフゲームがヒットした事例は無し。『ワンピース』や『ダービースタリオン』など数々のIP×スマホゲームでヒットを飛ばしてきたドリコムが、どのように調理するのかに期待がかかります。

 

Aiming

▲2016年12月期 第3四半期 決算説明会資料より

大ヒットモバイルMMORPG『剣と魔法のログレス いにしえの女神』の開発を務めるAimingは、現在MMOジャンルのゲームを中心に9タイトルの開発を進めています。自社開発が4本、ライセンスインが4本。昨年は待望のオリジナルタイトル『トライリンク』が不発になった一方で、ライセンスインタイトルの『空と大地のクロスノア』がリリースから20日間で売上高1億円を突破。

現在同社は、パイプライン数を維持しつつ、新規ユーザーを獲得しやすく成功確率の高いタイトルを目指すために、「開発スキームの再考」「ゲーム内容やゲーム性の見直し」「グラフィックレベルの向上」に取り組んでいるようです。下記は、開発中タイトルのスクリーンショット。

▲2016年12月期 第3四半期 決算説明会資料より

▲2016年12月期 第3四半期 決算説明会資料より

特筆すべきは自社開発のMMORPG「Project Caravan」。本作は、かつて『幻塔戦記グリフォン』を手掛けた高屋敷哲氏の最新作で、オーソドックスなMMORPGのシステムでありながらも、PC向けの作品と遜色ないクオリティをスマートフォンで再現しています。年々スマホゲームのクオリティが上がるとともに、ユーザー自身もゲームの腕前が上がったり、目が肥えてきたりしています。MMOタイトルに重きを置いたAimingの新作ラインナップは、上辺だけの評価ではなく、きちんとユーザーが吟味できる土壌が出来ているかもしれません。

 

セガゲームス

©SEGA ©東映アニメーション /「ポッピンQ」Partners 2016

ポッピンQ Dance for Quintet!

セガゲームスの新作で現在判明しているのは、劇場アニメ「ポッピンQ」を題材とした音楽ゲーム。残念ながら劇場アニメはヒットしていませんが、原作が『プリキュア』シリーズを手掛けている東堂いづみ(東映アニメーションの共同ペンネーム)、キャラクター原案が『サモンナイト』シリーズでお馴染みの黒星紅白(別ペンネーム:飯塚武史氏)ですので、この布陣で新作ゲームアプリが作られると考えれば、かなり贅沢な内容になるのではないでしょうか。

思い返せば2016年は期待の新作ゲームアプリ『蒼空のリベラシオン』と『ワールドチェイン』が、まずまずの成績でした。とはいえ、大型アップデートとナンバリングが上がった『チェインクロニクル3』の巻き返しと、セガ・インタラクティブ発の『ソウルリバース ゼロ』のスマッシュヒット、何より『オルタンシア・サーガ』『ぷよぷよ!!クエスト』の安定した推移などきちんと支えがあったようにも思えます。

▲2017年3月期 第2四半期 決算説明資料より

上記はセガサミーホールディングス株式会社の決算説明資料です。PCとスマホを含めたデジタルゲームの第2四半期 累計実績の売上高は、前年同期比で7%増の230億円でしたが、直近3ヵ月の平均MAU(月間アクティブユーザー数)が減少し、ARPMAU(ひとり当たりの平均月間売上)が跳ね上がっています。売上は右肩上がりですが、主力タイトルに頼らない新作ゲームアプリの登場を願うばかりです。

 

レベルファイブ

©LEVEL-5 Inc.

スナックワールド

レディレイトン 富豪王アリアドネの陰謀

オトメ勇者

ファンタジーライフ オンライン

妖怪大辞典

妖怪ウォッチ ゲラポリズム

妖怪ウォッチ for スマートフォン

レイトンセブン

2016年7月に開催されたレベルファイブ新作発表会において、数多くのスマホゲームが発表されました。リリース日が近い順では、2017年4月リリース予定の『ファンタジーライフ オンライン』。原作は全世界累計出荷100万本を突破したニンテンドー3DSタイトルで、スマホゲームでは簡単操作のバトルに加えて最大4人のマルチプレイが楽しめるなど、スマホ独自のゲームサイクルとUIで手掛けているようです。クオリティアップのため、度重なる延期を繰り返していますが、かなり研ぎ澄まされたタイトルに仕上がっているのではないでしょうか。

同じく2017年4月リリース予定の『スナックワールド』は、『妖怪ウォッチ』に続くレベルファイブのクロスメディアプロジェクト第4弾。本作は、王道ファンタジーの世界に、スマートフォンやコンビニなど現代のカジュアルな世界観が融合した「ハイパーカジュアルファンタジー」という世界観が特徴です。

また、ジャラと呼ばれるアクセサリーがキーアイテムとして登場。タカラトミーが商品化予定のジャラにはNFCチップが搭載されており、これを読み込むことで様々な特典が得られるようです。なお、ニンテンドー3DS版は2017年7月発売予定、テレビアニメは2017年4月よりテレビ東京系列のゴールデンタイムで放送予定。子供はコンシューマ版を楽しむのはもちろん、スマホゲームと玩具の組み合わせは新しい概念として、大人にどのように波及していくのかが楽しみです。

©LEVEL-5 Inc.

そのほか、『妖怪ウォッチ』の移植版、音楽ゲーム、データアプリ、そして同社初の女性向けゲーム『オトメ勇者』といったタイトルも控えています。

気になるのは『レイトン教授』シリーズのスマホゲーム。ニンテンドー3DSとしても発売する『レディレイトン』は、シリーズの流れを色濃く受け継いだタイトルですが、『レイトン7』はかなりトリッキーな一本。こちらも発表から長い年月が経っていますが、テーブルトークゲーム「人狼」をテーマにした意欲作で、スマホゲーム、マルチプレイ、マネタイズなど開発において様々な難しさがあるのではないでしょうか。ブレイクスルーしそうなタイトルとして、完成を心待ちにしています。

 

スクウェア・エニックス

© KOEI TECMO GAMES/SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN: TETSUYA NOMURA

キングスナイト -Wrath of the Dark Dragon

ディシディア ファイナルファンタジー オペラオムニア

フレイム×ブレイズ

■ファイナルファンタジーXI

2016年は『グリムノーツ』がスマッシュヒットを記録したスクウェア・エニックス。『FF』『ドラクエ』両IPのスマホゲームも変わらず好調に推移。そして2017年は、コンシューマやアーケードで人気を博している『ディシディアファイナルファンタジー』を題材としたスマートフォン向けRPGがリリースされます。本作は、歴代FFシリーズのキャラクターが共演するという新たな物語が描かれており、シリーズの枠を越えた夢のパーティを作れるのが特徴です。なお、開発にはシリーズ同様コーエーテクモゲームスのTeam NINJAが携わっています。

このほか、1986年に発売されたスクウェアのファミコン版『キングスナイト』を題材にしたアクションRPGが登場。最大4人まで遊ぶことができるマルチプレイ機能が搭載されているようですが、一方でオリジナルタイトル『フレイム×ブレイズ』は最大6人でプレイ可能な3on3アクションゲームになるようです。協力プレイ、PvPタイトルなど、コミュニティに重きを置いたタイトルが続きます。

そして、2016年4月の発表より続報が入ってこないスマホ版『ファイナルファンタジーXI』。ネクソンが開発中とのことですが、その詳細は不明です。

 

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