サイバーエージェント 2019年9月期 第2四半期:ゲーム事業がQonQで増収増益 グラブル、ガルパ、プリコネの周年施策が寄与

【Topics】
■ 過去最高の連結売上高2,281億円を記録
■ 主力タイトル3本の周年施策が奏功。前四半期比で増収増益
■ ゲーム事業はオリジナルタイトル6本のリリースを控える

 

【決算概要】

株式会社サイバーエージェントは4月24日に2019年9月期第2四半期の連結業績(2018年10月1日~2019年3月31日)を発表した。第2四半期の実績は、売上高2,281億8,400万円(前年同期比10.0%増)、営業利益139億4,900万円(前年同期比29.3%減)、経常利益137億2,900万円(前年同期比26.1%減)、当期純利益10億8,700万円(前年同期比74.4%増)と、過去最高の連結売上高を更新した。

(出典)2019年9月期 第2四半期 決算説明会資料 p3
(出典)2019年9月期 第2四半期 決算説明会資料 p6
 

【事業状況】

ゲーム事業

(出典)2019年9月期 第2四半期 決算説明会資料 p19
(出典)2019年9月期 第2四半期 決算説明会資料 p20

スマートフォン向けゲームの開発・運営を行うゲーム事業は、通期でセグメント売上762億7,100万円(前年同期比2.8%増)、セグメント利益は106億6,300万円(前年同期比24.9%減)となった。第2四半期単体で見ると、売上高は前四半期比9.8%増の399億円を記録。けん引したのは、主力タイトル3本の周年記念とのこと。

主力タイトル3本の周年タイミング
『グランブルーファンタジー』(開発・提供元:Cygames)
 2014年3月10日サービス開始 – 5周年
『バンドリ!ガールズバンドパーティー!』(開発・提供元:Craft Egg)
 2017年3月16日サービス開始 – 2周年
『プリンセスコネクト!Re:Dive』(開発・提供元:Cygames)
 2018年2月15日サービス開始 – 1周年

『グランブルーファンタジー』は、これまでもアプリストアのセールスランキングで1位を獲得していたが、第2四半期では『バンドリ!ガールズバンドパーティー!』が初の1位に、『プリンセスコネクト!Re:Dive』がTOP5にランクインするなど、その他の既存タイトルの成長が見られた(プリコネRは4月に初の1位も獲得)。

売上に繋がった施策は、高レアリティのキャラクターが排出されるお得なガチャや、特定のキャラクターを選んで貰えるアイテムの販売など、周年施策らしい内容は3タイトルに共通してあった。また、同期間の周年タイトルとして、2014年1月23日リリースの『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』(開発:Cygames、提供:スクウェア・エニックス)もあるが、当然今回の売上に寄与したことがうかがえる。

他方、2018年9月にリリースされた期待作『ドラガリアロスト』(Cygamesと任天堂が共同で開発・運営)は、リリース当時は垂直的な立ち上がりを見せたが、現在はアプリストアのTOP100前後にランクインしている。期間限定イベントなどの施策のタイミングでTOP30に復調することはあるが、TVCMをはじめとするプロモーション費用を鑑みても、現状はやや物足りなさを感じる成績だ。ゲーム内のブラッシュアップと、マーケティング施策の取り組みで、今後の巻き返しに注目が集まる。

インターネット広告事業

(出典)2019年9月期 第2四半期 決算説明会資料 p14

インターネット広告事業は、通期でセグメント売上高1,302億9,100万円(前年同期比9.7%増)、セグメント利益101億5,800万円(前年同期比15.6%減)と、こちらも過去最高の売上高を更新。ブランド広告主のデジタルシフトにより、自動車、メーカー、化粧品などの売上高が増収したという。今後も統合力を強みに、新規広告主の開拓を強化していくとのこと。

(出典)2019年9月期 第2四半期 決算説明会資料 p17

メディア事業

(出典)2019年9月期 第2四半期 決算説明会資料 p23

Ameba、AbemaTV、マッチングサービス『タップル誕生』などを展開するメディア事業は、セグメント売上192億6,500万円(前年同期比29.1%増)、セグメント損失95億2,200万円の赤字(前期は75億5,400万円の赤字)となった。赤字は前年に引き続き、AbemaTVへの先行投資が行われたため。

AbemaTVは開局から3年で累計3,900万ダウンロードに達し、WAU(Weekly Active Users –週間アクティブユーザー数)、総視聴時間ともに堅調に伸びている。ユーザーは10代~20代の若年層を中心に増加、国内最大級のMAU(Monthly Active Users – 月間アクティブユーザー数)も記録。

(出典)2019年9月期 第2四半期 決算説明会資料 p25

AbemaTVは、広告と課金(サブスクリプション)を併せ持つビジネスモデルを採用している。放送番組は、生放送などのリニアと、ドラマなどのオンデマンド視聴といったハイブリッド型。若年層へのリーチ、CM視聴完了率平均80%(2019年3月時点)という強みを生かして、NTTドコモやロッテなどのブランド広告主を中心に広告出稿が拡大している。そのほかAbemaTVにおける直近及び今後の取り組みは下記の通りだ。

AbemaTVにおける直近及び今後の取り組み
・「AbemaTV」3周年記念 オリジナル連続ドラマ「御曹司ボーイズ」4月28日放送開始
・「AbemaTV」3周年記念 特別企画「那須川天心にボクシングで勝ったら1000万円」5月放送
・コンテンツの強化や機能拡充により、有料会員数(月額960円)が40万人を突破
・「DAZN」とスポーツ界の盛り上げを目的にパートナーシップを締結
・「niconico」とパートナーシップを締結し、「AbemaTV」の番組配信を開始
・海外在住の日本人向けにニュースやオリジナル番組などを放送
・「競輪チャンネル」を開設し、インターネット投票サービスを開始
・番組や出演者を応援できる、ギフティング機能を開始
・東芝4K液晶テレビ「レグザ」のリモコンに「AbemaTV」ボタンが搭載。これにより大手メーカー3社に採用

投資育成事業

グループ会社のサイバーエージェント・ベンチャーズによるファンド運営等を含む投資育成事業では、セグメント売上50億2,700万円(前年同期比138.1%増)、セグメント利益は40億5,400万円(前年同期比240.2%増)となった。

その他事業

モバイル向け広告サービスのシーエー・モバイル、結婚式場情報サイト運営のウエディングパークなどによる事業で、セグメント売上は93億3,700万円(前年同期比13.6%増)、セグメント利益は2億1,400万円(前年同期比82.0%減)となった。
 

【見通し】

2019年9月期の連結業績予想は通期累計で売上高4,400億円(前年同期比4.9%増)、営業利益200億円(前年同期比33.7%減)、経常利益190億円(前年同期比33.5%減)、当期純利益20億円(前年同期比58.8%減)を見込んでいる。第2四半期時点で営業利益は進捗率70%を達成。さらなるアップサイドを目指すとしている。

(出典)2019年9月期 第2四半期 決算説明会資料 p12

今期もゲーム事業とインターネット広告事業を基盤として、AbemaTVへ大胆な投資を行う。「AbemaTVをマスメディアに」という目標を達成するには、既存の放送網に引けを取らない、良質な番組作りができるかどうかがポイントだ。

(出典)2019年9月期 第2四半期 決算説明会資料 p40

ゲーム事業では、2019年中にグループ会社のサムザップ(代表作『戦国炎舞-KIZNA-』)、グレンジ(代表作『ポコロンダンジョンズ』)、アプリボット(代表作『神式一閃 カムライトライブ』)、ジークレスト(代表作『夢王国と眠れる100人の王子様』)からオリジナルIPタイトルが合計5本リリース予定。Cygamesは、昨年のTVアニメ放送でも話題を呼んだ『ウマ娘 プリティーダービー』のリリースを控えている。

(出典)2019年9月期 第2四半期 決算説明会資料 p21

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