グリー 2019年6月期 第3四半期:アナザーエデン、ダンメモが海外でも成功 DAUは1.5倍に

【Topics】
■ 第3四半期の決算は減収減益。海外展開で広告宣伝費は増加
■ 海外版『アナザーエデン』が売上貢献。同作では2倍の積み上がりに
■ 『ダンメモ』の海外展開も奏功。コラボ施策をグローバル向けに同時実施

 

決算概要

 グリー株式会社は4月26日に2019年6月期第3四半期の決算を発表した。第3四半期(2018年7月1日~2019年3月31日)までの累計業績は、売上高535億2,400万円(前年同期比9.2%減)、営業利益41億3,400万円(前年同期比47.1%減)、経常利益44億円(前年同期比47.6%減)、純利益34億4,700万円(前年同期比40.3%減)と減収減益となった。

 第3四半期単体では、売上高176億4,000万円、営業利益15億5,000万円、経常利益14億5,000万円、純利益12億1,000万円だった。費用合計は前四半期に比べ、7億円減少の161億円。海外展開のため、広告宣伝費は、第2四半期の8.9億円に対し、11.2億円に増加した。

(出典)2019年6月期 第3四半期 決算説明会資料 p6
(出典)2019年6月期 第3四半期 決算説明会資料 p8
 
事業状況

モバイルゲーム分野

 主力のモバイルゲームは、既存タイトルの運営と海外展開が好調だった。中でも、オリジナルタイトル『アナザーエデン 時空を超える猫(以下、アナザーエデン)』が1月に海外向けに配信を開始し、好調な立ち上がりとなった。海外版は英語、韓国語、中国語(繁体字)、日本語の4言語表記と、英語・日本語の2音声に対応し、アメリカ、カナダ、オーストラリア、シンガポール、韓国、台湾、香港、マカオの8ヶ国に配信されている。台湾のApp Storeでは2019年4月にセールスランキングでTOP10入りを果たした。(App Annie調べ)

(出典)2019年6月期 第3四半期 決算説明会資料 p13
(出典)2019年6月期 第3四半期 決算説明会資料 p18

 また、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか~メモリア・フレーゼ~(以下、ダンメモ)』も海外展開で成功を収めた。配信国は北米、韓国、香港、台湾など。コラボイベントをグローバルで同時開催し、地域をまたいでファンコミュニティを活性化、DAU(Daily Active User)は1.5倍に増加した。

(出典)2019年6月期 第3四半期 決算説明会資料 p19

 その他の既存タイトルでは、今年5周年を迎える『消滅都市』シリーズが注目を集めた。4月にTVアニメが放送を開始、ゲーム内ではTVアニメ連動コンテンツが追加された。メディアミックス展開でファン層の拡大に期待がかかる。

(出典)2019年6月期 第3四半期 決算説明会資料 p14

VTuber分野

 グリーは2018年4月にVTuber市場への参入を発表し、VTuberのマネジメントおよび動画番組の制作・配信を行う子会社Wright Flyer Live Entertainmentを設立している。

 Wright Flyer Live Entertainmentでは、2018年10月に、VTuber専用ライブ配信アプリ『REALITY Avatar』をリリースした。12月には対応端末を拡大し、AndroidならびにiPhoneⅩ以外のiPhoneでも利用できるようになった。

 『REALITY Avatar』は、オリジナル3Dアバターの作成からVTuberとしてのライブ配信までをスマートフォン1台で簡単にできるアプリで、VTuber市場の発展に寄与するだけではなく、ゲーム事業とのコラボレーションも期待できる。現在は、オリジナル番組などの拡充が進捗している。

(出典)2019年6月期 第3四半期 決算説明会資料 p21
 
見通し

 2019年6月期の通期業績予想は、売上高705億2,400万円~715億2,400万円(前期比9.5%減~8.2%減)、営業利益51億3,400万円~56億3,400万円(前期比45.5%減~40.2%減)、EBITDA60億5,600万円~65億5,600万円(前期比43.9%減~39.3%減)としている。幅はあるが、減収減益の見込みだ。

 新作パイプラインは5本。今期発表されたのはシリーズ最新作の『消滅都市 – AFTERLOST』のみだった。来期以降は、オリジナルタイトルが1本、他社有力IPを起用したタイトルが3本控えている。あえて新作は乱発っせず、既存タイトルのメディアミックス展開、ファン層拡大に重点が置かれているようだ。

 なお、現在事前登録中のシリーズ最新作『消滅都市 – AFTERLOST』は、現段階から海外展開を視野に入れている。同シリーズは2020年以降も3Dの完全新作タイトルも開発中ということもあり、オリジナルIPの長期育成に努めている。

(出典)2019年6月期 第3四半期 決算説明会資料 p20

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