コロプラ 2019年9月期第2四半期:新作・既存タイトル共に振るわず大幅減益 大型RPG投入で巻き返しを図る

【Topics】
■ YonYで大幅な減収減益、広告抑制も赤字6,800万円
■ 『白猫PJ』は例年通りだが、それ以外は総じて低調
■ 大型RPG『最果てのバベル』はまもなくリリース
決算概要

 株式会社コロプラは5月8日に2019年9月期第2四半期(2018年10月1日~2019年3月31日)の決算を発表した。

 第2四半期までの業績は累積で、売上高196億2,200万円(前年同期比16.7%減)、営業利益4億9,200万円(前年同期比88.7%減)、経常利益4,900万円(前年同期比98.7%減)、最終損益6,800万円(前年は26億300万円の黒字)の赤字となった。

(出典)2019年9月期第2四半期 決算短信

 第2四半期単体では、売上高97億7,400万円(前年同期比12.6%減)、営業利益6億9,200万円(前年同期比65.1%減)、当期純利益3億800万円(前年同期比75.4%減)だった。

(出典)2019年9月期第2四半期 決算説明会資料 P.6
事業状況

 新作、既存タイトル共に振るわず、広告投資を抑制しても業績悪化に歯止めを掛けることはできなかった。既存タイトルで安定的な収益を確保し、新作投入で収益を積み上げるという「ミルフィーユ」戦略を掲げてきたが、既存タイトルの下げ幅に対し、新作の伸びが全く足りていないのが現状だ。


(出典)2019年9月期第2四半期 決算説明会資料 P.12

 主力の『白猫プロジェクト』を含む「FY2014タイトル」は前年同期とほぼ同程度のセールスに落ち着いた。しかし、3年前の全盛期には遠く及ばず、勢いを取り戻すには至っていない。


(出典)2019年9月期第2四半期 決算説明会資料 P.13

 『魔法使いと黒猫のウィズ』などの「FY2013タイトル」は前年同期比で19.4%減、『白猫テニス』の「FY2016タイトル」は37.9%減だった。なお、FY2016タイトルに含まれている『ドラゴンプロジェクト』は2019年6月27日にサービスを終了する旨が発表されたばかり。『バトルガール ハイスクール』(FY2015)と『プロ野球バーサス』(FY2017)も売上への寄与は限定的だった。

 FY2018タイトルは、『ディズニーツムツムランド』『アリス・ギア・アイギス』『DREAM!ng』の3本。『DREAM!ng』はコロプラ初の男性キャラクター育成ゲームとして話題となった。また、『アリス・ギア・アイギス』はスマートフォン向けでは珍しい、3Dシューティングゲームだ。

 しかし、『DREAM!ng』は運営1周年を前にすでにダウンロード数が伸び悩んでおり、期待を下回る状況が続いている。『アリス・ギア・アイギス』は、TVアニメ作品とのコラボレーション等でコア層の人気を集めたものの、ニッチなジャンルのために新規ユーザーの更なる獲得は容易ではないだろう。

 一方、『ディズニーツムツムランド』はリリース直後から広い層でユーザーを得た。QAU(Quarterly Active Users:ダウンロードした日から7日目以降に当該四半期内において一度でもアプリを立ち上げたユーザーの数)の推移を見ると、リリース直後の前年度第2四半期には、「FY2014」タイトル(主に『白猫プロジェクト』)を追い抜くほどだったことがわかる。その後は徐々に下降していたが、2019年4月12日のLINE公式アカウントの開設を契機に、LINE上のプロモーションで再びダウンロード数を大きく伸ばした。


(出典)2019年9月期第2四半期 決算説明会資料 P.15
(出典)AppAnnie :App Store ゲームカテゴリ ダウンロードランキング推移

 「FY2018」タイトルの最新作『バクレツモンスター』は、人気コミック『犬夜叉』と『フェアリーテイル』、TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』とのコラボイベントを実施したが、いずれも効果は限定的だった。

見通し

 2019年9月期通期の業績予想は非開示。

 新作パイプラインは他社IPタイトルが1本、自社タイトルはあと3本が予定されている。中でも『最果てのバベル』は、シナリオに野島 一成氏(代表作『ファイナルファンタジーⅦ』等)、音楽に崎元 仁氏(代表作『伝説のオウガバトル』等)を起用した大作RPGとして注目される。加えて、『白猫プロジェクト』とは異なり、ソロプレイ専用である点も大きな特徴だ。リリースは第3四半期中を見込んでいる。


(出典)2019年9月期第2四半期 決算説明会資料 P.19

 『最果てのバベル』への期待は高まるが、その一方で、他社IPタイトルでさらに収益基盤を固め、頭打ちになっている既存タイトルを整理すべき時期に差し掛かっていると言えるだろう。適切なポートフォリオを描けるかどうかが鍵だ。

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