ネクソン 2019年12月期 第1四半期:中国は主力のアラド戦記が堅調、韓国はPCオンライン事業が増収

【Topics】
■ 売上高は前年同期比2.8%増の930億円
■ 中国は主力のアラド戦記が堅調、韓国はPCオンライン事業が増収
■ 日本の足元では『メイプルストーリーM』が売上ランキング4位を記録

 

決算概要

 株式会社ネクソンが5月10日に発表した2019年12月期 第1四半期(2019年1月1日~3月31日)の決算は、売上高930億7,700万円(前年同期比2.8%増)、営業利益526億100万円(前年同期比3.9%減)、税引前利益618億1,200万円(前年同期比15.9%増)、当期純利益534億円(前年同期比14.6%増)となった。

 韓国ウォンの対円為替レートが前年同期比で円高傾向へ推移したことによる為替の悪影響があったものの、韓国事業のけん引により売上収益は前年同期比で増加。

 第1四半期の地域別売上構成比では、中国が62%、韓国が24%、日本が4%、北米が4%と引き続き中国市場が占めた。また、プラットフォーム別の売上構成比率では、PCが83%、モバイルが17%と、変わらずPCオンラインゲーム事業が好調だ。

(出典)2019年12月期 第1四半期 決算説明会資料 p8
 
事業状況

 ネクソングループの事業セグメントは、大きく分けてPCオンライン事業、モバイル事業のふたつからなる。さらにグローバルでタイトルを展開していることから、本稿では各主要国にフォーカスをあてて事業を振り返っていこう。

 中国では、主力PCオンラインゲーム『アラド戦記』(Dungeon&Fighter)の旧正月向けに実施したコンテンツアップデート及びアイテム販売がユーザーの好評を博し、堅調に推移。為替の悪影響により売上収益は前年同期比で減少したが、為替の影響を除くと、サービス開始以来過去最高の四半期売上収益を記録し、高い比較水準にあった前年同期との比較で、およそ横ばいとなった。

 韓国では、主力PCオンラインゲーム『メイプルストーリー』がコンテンツアップデートや旧正月プロモーションの好評により成長したことに加え、サービス移行のマイナス影響を受けた前年同期との比較で『EA SPORTS ™ FIFA ONLINE 4』(以下『FIFA ONLINE 4』)が成長したことなどからPCオンライン事業の売上収益が前年同期比で増加した。

 一方、モバイル事業では、『EA SPORTS ™ FIFA ONLINE 4M』(以下『FIFA ONLINE 4M』)や、第1四半期連結累計期間に配信を開始した『Spiritwish』、『Lyn:The Lightbringer』など複数の新作タイトルによる増収寄与を、『OVERHIT』及び『AxE』などの減収が上回ったことにより、モバイル事業の売上収益は前年同期比で減少。韓国事業全体では、PCオンライン事業の増収がモバイル事業の減収を上回ったことから、売上収益は前年同期比で増加した。

(出典)2019年12月期 第1四半期 決算説明会資料 p9

 北米では、『Choices: Stories You Play』、『ドミネーションズ』が前年同期比で減収したものの、『メイプルストーリー M』、『Darkness Rises』及び第1四半期連結累計期間に配信を開始した『AxE』の増収寄与により、売上収益は前年同期比で増加した。その他の地域では、『メイプルストーリー M』、『Darkness Rises』、『天涯明月刀』及び第1四半期連結累計期間に配信を開始した『AxE』からの増収寄与により、売上収益は前年同期比で増加。

 そして日本では、『FAITH』、『真・三国無双 斬』、『OVERHIT』及び第1四半期連結累計期間に配信を開始した『DarkAvenger X』からの増収寄与により、売上収益は前年同期比で増加。

(出典)2019年12月期 第1四半期 決算説明会資料 p10

 ここからは全体の費用面について言及していこう。

 費用面では、従業員数の増加に伴う人件費の増加や『FIFA ONLINE 4』及び『FIFA ONLINE 4M』などに係るロイヤリティ費用が増加した結果、売上原価は前年同期比で増加。販売費及び一般管理費は、前第2四半期 連結会計期間に新たに連結子会社となったNAT GAMES Co.,Ltdに係る研究開発費の増加、モバイルタイトルに係るプラットフォーム費用が増加した影響などにより、前年同期比で増加した。

 その他の費用では、第1四半期連結累計期間において前払ロイヤリティなどに係る減損損失を計上した影響により前年同期比で増加。また、前年同期に外貨建ての現金預金及び売掛金などについて為替差損が発生しているが、第1四半期連結会計期間では主に外貨建ての現金預金などについて為替差益が発生していることから、金融費用は減少し、金融収益は増加した。

 

見通し

 見通しでは、通期の連結業績予想を算出することが困難とし、翌四半期(2019年12月期 第2四半期)の連結業績予想をレンジ形式により開示している。

 第2四半期の連結業績予想は、売上収益1,451億3,500万円~1,497億7,100万円(前年同期比4.9%~8.3%増)、営業利益652億4,500万円~689億2,600万円(前年同期比7.8%~2.6%減)、税引前利益782億2,700万円~819億800万円(前年同期比10.1%~5.8%減)、四半期利益667億4,100万円~699億400万円(前年同期比15.0%~11.0%減)としている。

 売上収益は、PCオンライン『FIFA ONLINE 4』及び韓国『メイプルストーリー』により成長を予想しているほか、モバイル『メイプルストーリーM』の日本及びグローバルサービス、『TRAHA』及び『Lyn』などからの寄与により成長を予想している。これらの要因に加え、一定為替レートベースで前年同期比12%から22%の増加に。

(出典)2019年12月期 第1四半期 決算説明会資料 p12

 中国では、主力PCオンラインゲーム『アラド戦記』において、高い比較水準である前年同期との比較で現地通貨ベースの売上収益がおよそ横ばいとなることを予想。

 韓国では、PCオンライン・モバイル事業いずれも成長を見込む。『FIFA ONLINE 4』 及び『メイプルストーリー』の成長、また新作モバイルゲームからの寄与により前年同期比で増収を予想している。

 日本では、『FAITH』、『真・三國無双斬』、『DarkAvenger X』、また4月に配信を開始した『メイプルストーリーM』 からの寄与により、前年同期比で増収を予想。なお、リリースした4月10日の翌日には、無料ダウンロードランキング1位、セールスランキング最高4位の好調な出足を記録した。TVCMの放映も開始するなど、さらなる成長が期待される。

 費用面では、従業員数の増加に伴う人件費の増加に加え、『FIFA ONLINE 4』などのパブリッシングタイトルの増収に伴うロイヤリティ費用などの変動費の増加を見込んでいる。

 ネクソンが現在リリースを予定しているパイプラインは下記の通り。

(出典)2019年12月期 第1四半期 決算説明会資料 p17

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