任天堂 2020年3月期 第1四半期:為替差損で利益減も、Switch販売台数は好調 マリメ2は全世界で242万本販売

【Topics】
■ 為替差損で利益減も、Nintendo Switchの販売台数増加
■ 新作『スーパーマリオメーカー 2』が全世界で242万本販売
■ 新作『Dr. Mario World』は接続障害が発生中

 

決算概要

 任天堂株式会社は、7月30日に2020年3月期 第1四半期の連結業績(2019年4月1日~6月30日)を発表した。

 第1四半期の累計業績は、売上高1,721億1,100万円(前年同期比2.4%増)、営業利益274億2,800万円(前年同期比10.2%減)、経常利益222億3,200万円(前年同期比49.3%減)、四半期純利益166億400万円(前年同期比45.7%減)となった。

 利益減に関しては、為替差損が120億円発生したことが影響している。なお、売上高のうち海外売上高は1,317億円と、比率76.5%を占める。

 

事業状況

 はじめにNintendo Switchの状況から。ソフトウェアの販売が好調に推移し、ハードウェアの販売拡大に貢献。

 新作では、6月に発売した『スーパーマリオメーカー 2』が242万本の販売を記録し、好調な出足となった。なお、国内では38万本を記録している(集計期間:2019年7月15日~2019年7月21日 KADOKAWA – ファミ通発表)。

 そのほか、『マリオカート8デラックス』が120万本(累計販売 本数1,789万本)と引き続き堅調に推移するなど、前期以前に発売したタイトルやソフトメーカーのタイトルも販売を伸ばした。これらの結果、ハードウェアの販売台数は213万台(前年同期比13.2%増)、ソフトウェアの販売本数は2,262万本(前年同期比25.9%増)となった。

 ニンテンドー3DSでは、ハードウェアの販売台数は20万台(前年同期比44.9%減)、ソフトウェアの販売本数は148万本(前年同期比49.7%減)と大幅減となった。3DSは、9月3日午前9時でダウンロードソフト「Youtube」(提供:Google)のサービスを終了するほか、2019年下期に関しても特段新作ソフトが投入される様子もない。

 2019年9月20日には、携帯専用の新型機「Nintendo Switch Lite」の発売も控えており、ハード同士のすみ分けが頭をよぎる。しかし、あくまでも同社は、3DSについて豊富なソフトウェアラインアップを活かし、“初めてゲーム専用機を手にされる顧客へアピールする”ことを主軸に置いているようだ。

 目覚ましいほどの業績を上げているのは、ゲーム専用機におけるデジタルビジネスだ。主にNintendo Switchのパッケージ併売ダウンロードソフトやダウンロード専用ソフトなどによる売上が順調に伸び、デジタル売上高は306億円(前年同期比65.3%増)となった。当然、有料サービス「Nintendo Switch Online」の寄与も売上に含まれている。

(出典)2019年3月期 通期 プレゼンテーション資料より

 スマートデバイスビジネスでは、前期までに配信済みのアプリが継続的に売上に貢献し、モバイル・IP関連収入などの売上高は100億円(前年同期比10.0%増)となった。

 注目タイトル『ドラガリアロスト』(開発:Cygames)は、定期開催のガチャ施策「ドラガリアフェス」でセールスランキングTOP30入りすることはあるが、上位は安定しているわけではなく、200位圏外に陥ることもしばしば。同作は2019年9月27日で1周年を迎えるため、それに合わせたゲーム内改修及びプロモーション施策が注目される。

▲「ドラガリアフェス」では、★5のキャラ、ドラゴン、竜輝の護符の提供割合の初期値が、通常時の4%から6%にアップする。

 安定した人気を維持しているのは、『ファイアーエムブレム ヒーローズ』と『どうぶつの森 ポケットキャンプ(以下、ポケ森)』だ。なかでも『ポケ森』は、2018年4月にガチャ機能「フォーチュンクッキー」を導入してから、新しいアイテムが追加されるたびにセールスランキングで上位にランクインしている。

 2019年7月には、サンリオとのコラボ施策を展開したことで15位にランクイン。9月2日までコラボ対象キャラクターを入れ替える形で、段階的に施策を行っているため、第2四半期もしっかり売上を形成していくことが考えられる。

 

見通し

 2020年3月期の業績予想については、売上高が1兆2,500億円(前年同期比4.1%増)、営業利益2,600億円(前年同期比4.1%増)、経常利益2,600億円(前年同期比6.3%減)、当期純利益1,800億円(前年同期比7.2%減)を見込んでいる。

 ここからはハードウェアと事業の今後の見通しについて言及していこう。

 Nintendo Switchでは、今夏以降も『ファイアーエムブレム 風花雪月』(7月26日)、『ASTRAL CHAIN』(8月30日)、『ゼルダの伝説 夢をみる島』(9月20日)、『ルイージマンション3』(10月31日)、『ポケットモンスター ソード・シールド』(11月15日)、『あつまれ どうぶつの森』(2020年3月)といったタイトルが発売される。

▲『ファイアーエムブレム 風花雪月』の初週売上は、国内で14万本を記録している(集計期間:2019年7月22日~2019年7月28日 KADOKAWA – ファミ通発表)

 また、「Nintendo Switch Lite」の発売により、さらなる普及拡大を目指すとしている。

 モバイルビジネスでは、『Dr. Mario World』を7月10日にリリースした。LINEとの協業タイトルとして、リリース後は無料ダウンロードランキング首位を数日キープしたが、セールスは100位圏外とまずまずの結果となった。

 ステージ踏破式のメインモードに加え、PvPのランキングバトルなど、パズルゲームとしてモードは充実しているものの、現在は度重なる接続障害に陥っている。公式Twitterは、臨時メンテナンスと接続障害の解消に向けた進捗報告で終始しており、芸能人が多数出演する生放送番組(もといプロモーション施策)にも言及できていない始末。早急の障害解消とSNS運用の見直しを考える必要があるだろう。

 先日クローズドベータテスト(CBT)を終えた『Mario Kart Tour』は、変わらず今夏に配信予定。CBTで得られた情報や参加者からの意見をもとに、配信開始に向けた最終的な準備を進めていくとしているとのこと。

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