アカツキ 2020年3月期 第1四半期:大幅な増収増益 ロマサガRSが売上ランキング2度の首位を獲得し収益貢献

【Topics】
■ 大幅な増収増益を達成。営業利益はYoYで70.9%増の24億円
■ 新たな柱『ロマサガRS』が売上ランキングで2度の首位を獲得
■ 新作は欅坂46・日向坂46の音楽ゲームを含む他社IP系3本

 

決算概要

 株式会社アカツキは、7月31日に2020年3月期 第1四半期の連結業績(2019年4月1日~6月30日)を発表した。

 累計業績は、売上高67億6,300万円(前年同期比42.8%増)、営業利益24億6,300万円(前年同期比70.9%増)、経常利益24億2,300万円(前年同期比71.5%増)、当期純利益15億9,700万円(前年同期比63.0%増)と、大幅な増収増益を記録した。

(出典)2020年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p6

 要因は、既存タイトルが底堅く推移していることに加え、2018年12月にリリースした『ロマンシング サガ リ・ユニバース(以下、ロマサガRS)』(配信:スクウェア・エニックス)が大きく貢献したことが挙げられる。また、IP化に向けた取り組みの進捗や「アソビル」の初速好調など、中長期での成長に向けた取り組みが少しずつ形になってきたという。

(出典)2020年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p25

 

事業状況

 アカツキは、引き続き主力のゲーム事業において、既存タイトルの拡大と新規タイトルの投入に注力してきた。

 同社が開発を務める『ドラゴンボールZ ドッカンバトル(以下、ドッカンバトル)』(配信:バンダイナムコエンターテインメント)は、グローバルで長期・大規模運営のノウハウがさらに蓄積しており、国内外で底堅く推移。また、『ロマサガRS』は、2019年5月に1,500万ダウンロードを突破し、iOS/Androidの両プラットフォームのセールスランキングで1位を獲得するなど、新たな収益の柱として好調に推移した。

 『ロマサガRS』は、スーパーファミコン用ソフト『ロマンシング サガ』シリーズを題材としたスマートフォン向けRPG。実はセールスランキング1位は、第1四半期で2度獲得している。初の1位となる一度目は、リリース半年記念施策を展開した2019年5月29日。二度目は、同じくリリース半年記念施策の第2弾が寄与して、2019年6月9日に獲得した。その後もキャンペーン・イベント時にはセールスランキング 10位以内にランクインし、好調を維持している。

▲2019年5月26日~6月22日までの『ロマサガRS』App Storeセールスランキング推移。リリース半年記念施策は、有償アイテム・ジュエルのセール販売をはじめ、SSスタイル1体確定など複数のガチャ施策を展開したことが、ユーザーの課金に繋がった。(出典:App Annie)

 『ドッカンバトル』では、国内海外ともに大型イベントがない四半期ながら、ユーザーベースを維持し、底堅く推移した。足元の2019年7月には、海外版4周年イベントが始まり、米・仏を含む海外13の国と地域でセールスランキング1位を獲得。ただ、海外売上高のグラフを見る限り、2019年3月期の第1四半期と比較して落ちていることが分かる。

(出典)2020年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p28

 他方、2017年度にリリースした『八月のシンデレラナイン』(配信・開発:アカツキ)、『アイドルマスターSideM LIVE ON ST@GE!』(配信:バンダイナムコエンターテインメント)、『新テニスの王子様 RisingBeat』(配信:ブシロード)の3タイトルは、運用の改善と追加開発を進めることで、さらなる成長を目指してきた。

 なかでも『八月のシンデレラナイン』は、2019年4月からTVアニメを放送開始し、これに合わせて、ゲームのユーザーベースも大幅に増加。リリース2周年施策が功を奏し、TOP30入りを果たした。同社は、TVアニメで「ファンとの新たな接点」を創出し、「長期のファンエンゲージメント」に注力した結果、今回のヒットに繋がったと分析している。

▲2019年6月21日~7月21日までの『八月のシンデレラナイン』App Storeセールスランキング推移。 (出典:App Annie)

 『アイドルマスターSideM LIVE ON ST@GE!』では、3Dモデルをあらゆる角度から見られる新機能「3Dビューワー」の実装、『新テニスの王子様 RisingBeat』では、ユーザーが実装曲を投票して決めるキャンペーンの開催や、キャラクターの育成機能追加など6月末に大型アップデートを実施した。

 一方、LX事業については、リアルエンターテインメント領域への取り組みを積極的に行っており、2019年3月にオープンした横浜駅直通の複合型体験エンターテインメントビル「アソビル」がオープン後約3ヵ月間で来館者数が100万人を突破するなど、好調に推移。

▲アソビルは、「遊べる駅近ビル」をコンセプトとした横浜駅みなみ東口通路直通の複合体験エンターテインメントビル。横浜中央郵便局別館をリノベーションした屋上、地上4階〜地下1階建のビルで、フロアごとにテーマの異なる様々な体験を提供。

 

見通し

 2020年3月期の業績予想は、「適正かつ合理的な数値の算出が困難」として非開示。2020年3月期第2四半期以降の取り組みは下記の通り。

 ゲーム事業では、新規開発中のタイトルである欅坂46・日向坂46 応援公式音楽アプリ『UNIʼS ON AIR』を発表。同作は、欅坂46・日向坂46の人気楽曲をライブ映像で多数収録し、ライブの興奮や圧倒的なパフォーマンスをリズムゲームで体験できるという。

▲『UNIʼS ON AIR』プレスリリースより

 すでに事前登録者数は12日間で20万人を突破。決算説明資料によると、過去に開発したゲームのアセットやノウハウを活用することで、「クオリティの高いゲームの開発を効率的に行っている」とのことだ。配信開始日は2019年夏~秋を予定。

 また、IP創出プロジェクトとして「JAZZ-ON!」を開始。“俺たちが奏でる青春ジャズストーリー”をテーマに、総勢16名の男性声優が演じるジャズに魅せられた男子高校生が、 本格的な楽曲に乗せて、それぞれの想いを歌い上げるという内容になっている。

 ゲーム化は発表されていないが、2曲のミュージックビデオを公式YouTubeチャンネルにて配信開始(配信開始1週間で総再生回数7万回を突破)。さらに、コミックマーケット96にも出展予定だ。

 2020年3月期では、3本の新規タイトルをリリース予定。1本は前述した『UNIʼS ON AIR』、残りの2本は他社IP系のタイトルとなっている。その他、開発中のオリジナルタイトル1本がある。

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