ドリコム 2020年3月期 第1四半期:enza等の運用コスト最適化で黒字転換 トレクル等の周年施策が収益貢献

【Topics】
■ 「enza」等の運用コスト最適化により費用減少、黒字転換へ
■ 『トレクル』や『シャニマス』の周年施策が売上に寄与
■ 今期は開発クオリティ最優先に有力IPタイトル2本リリース予定

 

決算概要

 株式会社ドリコムは、7月31日に2020年3月期 第1四半期(2019年4月1日~6月30日)の連結業績を発表した。

 第1四半期は、売上高22億5,389万円(前年同期比21.3%減)、営業利益1億2,824万円(前年同期は4億1,752万円の赤字)、経常利益1億5,174万円(前年同期は5億1,287万円の赤字)、当期純利益1億2,212万円(前年同期は5億463万円の赤字)と減収・黒字転換となった。

(出典)2020年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p16

 

事業状況

 同社の事業セグメントは、大きく分けると「エンターテインメントサービス」と「広告メディアサービス」からなる。

 

エンターテインメントサービス

 当事業セグメントはゲームの開発・運営が主要事業となっており、他社IPゲーム及びゲームプラットフォーム並びにオリジナルIPゲームの開発・運営を行っている。

 他社IPゲームでは、『ONE PIECE トレジャークルーズ』のリリース5周年イベントが好調に推移したほか、『ダービースタリオン マスターズ』なども堅調だった。オリジナルタイトルでは、運用8年を超える『ちょこっとファーム』が引き続きファンの安定した支持を獲得し底堅く推移した。

 しかし、前年同期において計上されていた開発売上が、第1四半期連結累計期間では新たなリリースがなく計上されなかったことから、前年同期比で売上高が減少。

 費用は、「enza」や新規事業開発に向けた投資を継続したものの、不採算タイトルの配信中止、運用体制の見直しなどを通じた運用コストの最適化などにより、前年同期比で費用が減少したことから、営業損益は前年同期比で増加し、営業利益に転じた。

 以上の結果、セグメント売上高は21億8,111万円(前年同期比17.4%減)、営業利益は2億232万円(前年同期は3億6,850万円の赤字)となった。

(出典)2020年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p15

 

広告メディアサービス

 広告メディアサービスでは、広告代理業務のほか、次世代の主力事業創出を目的とした取り組みの一環である「DRIP(Drecom Invention Project)」のもと、2018年8月に発表した位置情報と3DリアルマップによるARスマートフォンアプリ構築プラットフォーム「AROW」など、同社の有するインターネットサービスの知見を活かした新規サービスを試験的に立ち上げ、事業化に向けた試行を重ねてきた。

 しかし、広告代理業務の売上高の減少、多くの新規サービスが事業開発段階にあることから費用先行が続いた結果、セグメント売上高は7,277万円(前年同期比67.1%減)、セグメント損失は7,408万円の赤字(前年同期はセグメント損失4,902万円の赤字)となった。

 

見通し

 2020年3月期業績予想は、第2四半期累計(2019年4月1日~9月30日)まで開示。第2四半期累計は、売上高43億円(前同期比22.7%減)、営業利益2億円、経常利益2億円、当期純利益1億5,000万円を見込んでいる。売上高の減収は、「周年イベントに匹敵するイベントがないため」としている。

(出典)2020年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p13

 今後は、新ブラウザゲームサービス「enza」の拡大と、利益安定創出に注力していくとしている。具体的には、新規タイトルのリリース、リアルとの連動、及びアプリ版やPC版の提供など、積極的な拡大施策を通じプラットフォーム及びタイトルの浸透に注力する。

 第1四半期では、『アイドルマスター シャイニーカラーズ』(株式会社バンダイナムコエン ターテインメントより配信中)において、2019年4月24日の1周年施策が大きな盛り上がりを見せた。

 同作は「enza」にてサービス中だが、2019年3月13日にApp Store版/Google Play版の配信を開始。すると、2019年4月にApp Storeセールスランキングにおいて13位にランクインするなどのスマッシュヒットを記録した。他プラットフォームにおける成果だが、同作の接触を増やすきっかけとなり、さらなる成長を感じさせる出来事となった。

 既存ゲームでは、収益力のある主力タイトルを中心に、既存ユーザーの支持強化を目指したプロモーション施策を継続的に展開し、中長期にわたる安定運用を目指す。なお、開発はクオリティを最優先に、有力IPタイトルを中心としつつ、オリジナルタイトルにも挑戦していくとのこと。

(出典)2020年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p8

 『ダービースタリオン マスターズ』は、ユーザーとの交流イベントなどによるユーザーコ ミュニティの拡大に引き続き注力。ただ、第2四半期は競馬オフシーズンのため、前四半期比での減収を見込む。引き続き リアルイベントを軸にプロモーションを展開予定。

 『みんゴル』第2四半期の取り組みは、ゴルフウェア・グッズメーカーとのコラボレーション施策などにより、売上拡大を目指すとのことで、前四半期比で売上・利益共に同水準を見込み。

 今期リリース予定は2本の新規IPタイトルのリリースを目指している(enzaタイトルや既存タイトルのリニューアル・海外展開などは含まない)。

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