コナミHD 2020年3月期 第1四半期:AMの製品投入時期の違いで業績は減収減益 遊戯王やスポーツタイトルは好調

【Topics】
■ 引き続き、遊戯王、スポーツタイトルが収益に貢献
■ ただ、AM事業の製品投入時期の違いなどで業績は減収減益に
■ 新作スマホゲームのダンキラ・Jリーグは厳しい立ち上がり

 

決算概要

 コナミホールディングス株式会社は、8月1日に2020年3月期 第1四半期の連結業績(2019年4月1日~6月30日)を発表した。

 第1四半期の累計業績は、売上高564億5,900万円(前年同期比3.4%減)、営業利益100億1,500万円(前年同期比15.2%減)、税引前利益97億800万円(前年同期比18.0%減)、当期純利益72億8,000万円(前年同期比12.0%減)となった。

(出典)2020年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p4

 デジタルエンタテインメント事業が引き続き堅調に推移したものの、アミューズメント事業において製品投入時期の違いなどがあり、減収減益となった。

 

事業状況

 コナミホールディングス株式会社は、大きく分けてデジタルエンタテインメント事業、アミューズメント事業、ゲーミング&システム事業、スポーツ事業の4つからなる。なお、本稿ではゲームに関係する事業を中心に紹介していくため、スポーツ事業の業績は割愛させていただく。

(出典)2020年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p5

 

デジタルエンタテインメント事業

 モバイルゲームでは、グローバル市場において、『遊戯王 デュエルリンクス』がけん引したほか、世界累計2億ダウンロードを突破した『ウイニングイレブン 2019』(海外名「PRO EVOLUTION SOCCER 2019」)が堅調に推移した。

 国内では、『プロ野球スピリッツA(エース)』が好調を維持しているほか、『実況パワフルプロ野球』などのタイトルも引き続き収益に貢献している。また、今期新たに『ダンキラ!!! – Boys, be DANCING! -』及び『Jリーグクラブチャンピオンシップ』を配信開始した。

▲“少年ダンサー育成ゲーム”と銘打った本作は、2019年5月21日にリリースされた。リズムゲームをプレイしたり、キャラクターを育成したりすることで、青春をダンキラに捧げた少年たちの「絆の物語」が楽しめる。セールスランキング上位に姿を現していないところから、まだ売上には貢献していないだろう。
▲Jリーグとのオフィシャルパートナー契約を締結して制作されたJリーグ公式のサッカーモバイルゲーム。前述した『ダンキラ』同様にこちらも立ち上がりは厳しい。

 加えて、eスポーツの取り組みとして、モバイルゲーム『ウイニングイレブン 2019』を競技タイトルにした「eJリーグ ウイニングイレブン 2019シーズン」の予選大会を、「公益社団法人 日本プロサッカーリーグ」(Jリーグ)と共同で開催した。

 なお、カードゲームでは、「遊☆戯☆王」シリーズの世界No.1を決めるeスポーツ世界選手権「Yu-Gi-Oh! World Championship 2019」のエリア代表決定戦を世界各地で実施し、コンテンツの活性化を推進。

 家庭用ゲームでは、コナミグループ創業50周年を記念して、「アニバーサリーコレクション」シリーズの3作品を発売したほか、対戦型カードゲーム『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ レガシー・オブ・ザ・デュエリスト:リンク・ エボリューション』を日本向けに2019年4月25日に発売し、好調に推移している。

 野球タイトルでは、今年シリーズ25周年を迎えた『実況パワフルプロ野球』シリーズの最新作をNintendo Switch向けに発売。既存タイトルでは、『ウイニングイレブン 2019』(海外名「PRO EVOLUTION SOCCER 2019」)のオンラインモード「myClub」が引き続き盛り上がりを見せている。

 さらに、eスポーツの取り組みとして「ウイニングイレブン 2019」(海外名「PRO EVOLUTION SOCCER 2019」)の世界選手権「PES LEAGUE WORLD TOUR 2019」の決勝大会の開催に加え、「eBASEBALL プロリーグ」については、2019シーズンの開催概要を発表し、注目を集めている。

 これらの結果、当事業の連結売上高は315億400万円(前年同期比4.8%増)となり、セグメント利益は96億9,600万円(前年同期比6.6%増)となった。

 

アミューズメント事業

 ビデオゲームでは、オンライン対戦麻雀ゲーム「麻雀格闘倶楽部」シリーズの最新作『麻雀格闘倶楽部 GRAND MASTER』や、家庭用ゲームで好評を得た「ボンバーマン」のゲーム性をベースに、チームバトルの要素を加えたオンライン型陣取り合戦が楽しい『ボンバーガール』が好調な稼働で推移しているほか、『DanceDanceRevolution』誕生20周年を記念したアニバーサリーモデルが順次稼働している。

 なお、第1四半期は製品の投入時期の違いから、連結売上高32億6,100万円(前年同期比50.6%減)、セグメント利益5億3,900万円(前年同期比71.1%減)と大幅な減収減益となった。

 

ゲーミング&システム事業

 スロットマシンでは、「Concerto CrescentTM(コンチェルト クレセント)」や 「Concerto StackTM(コンチェルト スタック)」をはじめとした「ConcertoTM」シリーズにおいて、65インチの4KウルトラHDディスプレイが特徴の最新筐体「Concerto OpusTM(コンチェルト オーパス)」の販売が堅調に推移したほか、新規のアップライト筐体「KX 43TM(ケイ エックス フォーティースリー)」を市場に投入するなど、商品レンジの拡充を推進。

 オセアニア市場では、昨年度に市場投入した「All Aboard(オール アボード)」が高稼働を維持し、引き続き堅調に推移した。

 パーティシペーションでは、「Concerto OpusTM」を主力商品に、各種ベースゲームに付け加えられるミステリートリガーリンクドプログレッシブの「Treasure BallTM(トレジャーボール)」や、「Triple Sparkle(トリプルスパークル)」など、ゲームラインアップの拡充に努めたという。カジノマネジメントシステム「SYNKROSⓇ」では、海外を就航する大型クルーズ船内のカジノ施設をはじめ、大手オペレーターへの導入が引き続き順調に推移。

 これらの結果、当事業の連結売上高は68億2,500万円(前年同期比7.3%増)となり、セグメント利益は1億5,900万円(前年同期比81.7%減)となった。

 

見通し

 2020年3月期の連結業績予想(2019年4月1日~2020年3月31日)は、売上高2,700億円(前年同期比2.8%増)、営業利益470億円(前年同期比7.0%減)、税引前利益460億円(前年同期比8.6%減)、当期純利益300億円(前年同期比12.3%減)としている。

 2020年3月期の取り組みでは、アミューズメント事業とデジタルエンタテインメント事業を中心に解説していこう。

 アミューズメント事業では、音楽ゲームにおいて、2019年1月に8年目を迎えた「KONAMI Arcade Championship」を始めとしたeスポーツ大会をグローバルに展開。これにより市場のさらなる拡大と「BEMANI」ブランドの価値向上に取り組んでいくとしている。

 『麻雀格闘倶楽部』ブランドを展開している麻雀コンテンツでは、10月より2019シーズンが開幕するプロ麻雀リーグ「Mリーグ」におけるクラブチーム「KONAMI麻雀格闘倶楽部」の戦いを通じて、さらに多くのゲームファン、麻雀ファンへ「面白い」や「楽しい」などの価値を届けていくとのこと。また、シリーズ最新機種「麻雀格闘倶楽部参」の発売も予定。

 メダルゲームでは、剣と魔法の世界を舞台に、ダンジョンの攻略やプレイヤー同士の交流により自分の王国を発展させていくダンジョンメダルRPG「エルドラクラウン」シリーズの最新作『エルドラクラウン 紅蓮の覇者』の稼働を予定している。プライズゲームでは、ベルトコンベアを使用した遊びが新しい『トレジャーロード』の稼働を予定。

(出典)2020年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p12

 一方デジタルエンタテインメント事業では、モバイルゲームにおいて、「ラブプラス」シリーズ最新作の『ラブプラス EVERY』の配信に向け、クローズドテストを実施。

 また、モバイルゲーム『ウイニングイレブン 2019』を競技タイトルにした「eJリーグ ウイニングイレブン 2019シーズン」のJ1・J2リーグ全40チームによる本大会を公益社団法人 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)と共同で開催する。

 家庭用ゲームでは、プロ野球スピリッツシリーズ4年ぶりの最新作『プロ野球スピリッツ2019』を発売。また、「Yu-Gi-Oh! Legacy of the Duelist: Link Evolution」の発売を欧米・アジア地域向けに行う。加えて、「ウイニングイレブン」シリーズの最新作『eFootball ウイニングイレブン 2020』のほか、「魂斗羅(コントラ)」シリーズの最新作『CONTRA ROGUE CORPS』、「PCエンジン mini」の発売を予定している。

(出典)2020年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p11

 eスポーツの取り組みでは、「ウイニングイレブン」シリーズが第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体」に文化プログラムとして採用されており、都道府県代表が決定し本大会が開催される。一般社団法人日本野球機構(NPB)と共催する「eBASEBALL プロリーグ」については、eドラフト会議にて各球団のプレイヤーを決定し、2019シーズン開幕へ機運を盛り上げていくとしている。

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