ソニー 2020年3月期 第1四半期:売上高は微減。PS4及びPSプラスが貢献 FGO等スマホゲームは減収

【Topics】
■ 売上高は前年同期比1.4%減の1兆9,257億円
■ ゲーム事業はPS4ハード及びPSプラスが貢献
■ FGOなどスマホゲーム事業は減収

 

決算概要

 ソニー株式会社は7月30日に2020年3月期 第1四半期の連結業績(2019年4月1日~6月30日)を発表した。

 第1四半期の業績は、売上高1兆9,257億2,400万円(前年同期比1.4%減)、営業利益2,309億2,500万円(前年同期比18.4%増)、当期純利益1,521億2,200万円(前年同期比32.8%減)となった。

(出典)2020年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p1

 

事業状況
(出典)2020年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p7

 ソニーの主な事業分野は多岐にわたるが、本稿では、ゲーム&ネットワークサービス分野、スマートフォンゲーム事業が該当する音楽分野についてフォーカスしていく。

 ゲーム&ネットワークサービス分野は、売上高が前年度比で146億円(3%)減収し、4,575億円となった。営業利益は、前年度比で96億円減益し、738億円だった。

(出典)2020年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p10

 減収の原因は、為替の影響はもとより、前年同期に自社制作ゲームソフトの売上貢献が大きかったことによる反動が挙げられる。ただ、プレイステーション4(以下、PS4)自体の増収や、有料会員サービス「プレイステーションプラス」の加入者数の増加などが奏功し、微減で済んだ。減益の原因についても同様の理由だ。

 2019年3月期に該当するゲームソフトは、49万9765本を記録した『コール オブ デューティ ブラックオプス 4』(ソニー・インタラクティブエンタテインメント/2018年10月12日発売)、サードパーティーでは、72万2201本を記録した『キングダム ハーツIII』(スクウェア・エニックス/2019年1月25日発売)などが挙げられるだろう。

 その他、売上に貢献した「プレイステーションプラス」とは、月々476円(+税)でプレミアムな特典を受けられる有料会員サービスだ。

 主な特典では、人気タイトルを追加料金無しで回数や時間の制限なく遊べる「フリープレイ」、世界のプレイヤーと対戦・協力プレイを楽しめる「オンラインマルチプレイ」など。また、定期的に加入者限定に向けた人気タイトルのセール販売を行うなど、その価値を高めている。ハードウェアの増加に伴い、加入者は引き続き増えていくが、サービス内の施策の企画力も問われていくことだろう。

 音楽分野は、売上高が前年度比で208億円(11%)大幅増収し、2,023億円となった。営業利益は、前年度比で62億円増益し、383億円だった。要因は、ストリーミング配信の売上が増加したことや、2018年11月14日以降EMIを連結したことで音楽出版において売上が増加したことが挙げられる。

(出典)2020年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p11

 また、音楽分野には、ソニー・ミュージックエンタテインメントの子会社であるアニプレックスの業績が含まれる。なお、アニプレックスが提供する主なスマートフォン向けゲームは下記の通り。

アニプレックスが提供する主なスマートフォン向けゲーム
・『Fate/Grand Order』(開発:ディライトワークス)
・『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』(開発:f4samurai)
・『きららファンタジア』(開発:ドリコム)
・『〈物語〉シリーズ ぷくぷく』(開発:NHN PlayArt) ほか

 音楽出版及びストリーミング配信が好調の一方、決算説明資料では、アニプレックスの主力タイトル『Fate/Grand Order』などの減収に触れている。依然、音楽分野の収益を支えていることには違いないが、これまでの伸長はない。今後、アニプレックスからリリースされるゲームアプリに関して、さらなる貢献が期待される。

 

見通し
(出典)2020年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p8

 2020年3月期の連結業績予想(2019年4月1日~2020年3月31日)は、連結売上高及び営業収入について、ゲーム&ネットワークサービス分野及びエレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション(以下「EP&S」)分野の見通しを下方修正し、8兆6,000億円(前年同期比0.8%減)としている。

 なお、その他の業績は変更なく、営業利益8,100億円(前年同期比9.4%減)、当期純利益5,000億円(前年同期比45.4%減)のままだ。また、今期の構造改革費用は4月時点の想定から変更なく、グループ全体で約240億円を見込んでおり(2018年度実績は331億円)、営業費用として営業利益の見通しに含まれている。

 ゲーム&ネットワークサービス分野の売上高は、PS4の自社制作以外のゲームソフト販売及びハード販売台数見込みの下方修正により、4月時点の見通しを下回る見込み。営業利益は、前述のソフト及びハードの減収の影響が見込まれるものの、コスト削減や「プレイステーション プラス」をはじめとするネットワークサービスの増収などにより、4月時点の見通しから変更はない。

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