gumi 2020年4月期 第1四半期:乙女神楽の寄与と販管費減少によりQonQで増収・黒字転換 2Qは再び減収予想

【Topics】
■ 新作『乙女神楽』の寄与と販管費減少によりQonQで増収・黒字転換
■ 好調な出足だった『乙女神楽』は継続率等に課題あり
■ 第2四半期の業績予想はQonQで減収を見込む再び厳しい状況に

 

決算概要

 株式会社gumiは、9月6日に2020年4月期 第1四半期の決算を発表した。

 第1四半期の連結業績(2019年5月1日~7月31日)は、売上高48億1,529万円(前年同期比20.0%減)、営業利益1億2,971万円の赤字(前年同期は2億5,138万円の赤字)、経常利益4,117万円(前年同期は4,372万円の赤字)、当期純損失1億7,163万円の赤字(前年同期は7,411万円の黒字)となった。

(出典)2020年4月期 第1四半期 決算説明会資料 p5

 なお、前四半期比では売上高18.7%増、黒字転換と増収増益を果たしている。売上は主力タイトルの増収に加え、新作『乙女神楽 ~ザンビへの鎮魂歌~(以下、乙女神楽)』が寄与した。黒字転換の背景は、前述した増収に加え、広告宣伝費の減少などに伴い販管費が減少 したことが挙げられる。

 また、前連結会計年度にて重要な後発事象として記載したgumi Europeの事業撤退に伴う費用に関し、子会社整理損として約2億5,000万円の特別損失を計上する見通しだったが、一部費用が減少したこと及び勘定科目の変更があったことから、当該事業撤退に係る当第1四半期連結累計期間の特別損失計上額は、事業構造改革費用2億874万円となった。

(出典)2020年4月期 第1四半期 決算説明会資料 p6

 

事業状況

 同社の主な事業は、ネイティブアプリサービスに特化したモバイルオンラインゲームの開発・運営。『クリスタル オブ リユニオン(以下、クリユニ)』をはじめ、『ファントム オブ キル(以下、ファンキル)』や『誰ガ為のアルケミスト(以下、タガタメ)』、スクウェア・エニックスと共同開発した『ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス(以下、FFBE)』などを運営している。

 第4四半期連結累計期間のモバイルオンラインゲーム事業は、売上高48億1,529万円(前年同期比20.0%減)、営業利益2億9,280万円(前年同期は1億5,638万円の赤字)となった。

 主力タイトルである『ファンキル(日本語版)』、『タガタメ(日本語版)・(海外言語版)』、『クリユニ(日本語版)・(海外言語版)』、『FFBE(日本語版)・(海外言語版)』は堅調に推移したものの、2018年4月期及び2019年4月期に配信した新規タイトルの売上寄与が限定的となったことから、売上高が減少。

 しかし、経営資源の選択と集中を図るべく、不採算タイトルの早期撤退やスタジオの統廃合などを実施したことに伴い開発運用費が減少したこと、及び費用対効果を重視したプロモーションの徹底に伴い広告宣伝費が減少した結果、営業利益が増加した。

 ここからは国内の各主力タイトルの状況について言及していこう。

 『ファンキル』は、人気アニメとの復刻コラボに加え、小説版とのゲーム内連動施策の実施などにより、ユーザーエンゲージメント強化及び売上の拡大に成功。今後は海上編施策や5周年施策の実施などにより、ユーザーベース及び売上の維持、拡大を目指すとしている。

 『FFBE』は、有力IPとのコラボ実施などにより、ユーザーベース及び売上は好調に推移。全世界4000万DLキャンペーン施策や有力IPとのコラボ実施などにより、引き続きユーザーベース及び売上の更なる拡大を図るとのこと。

 『タガタメ』は、有力IPとのコラボに加え、映画、舞台及び小説版とのゲーム内連動施策の実施により、ユーザーエンゲージメント強化及び売上の最大化に成功。映画及び舞台の追加公演や人気アニメとの復刻コラボの実施により、ユーザーベース及び売上の維持、拡大を目指す。

 そして、新作『乙女神楽』が2019年5月15日にリリースされた。無料ダウンロードランキング1位、セールスランキング最高27位の好調な出足を記録。リリース後1週間で100万ダウンロードを達成するなど、立ち上がりは好調も、継続率等に課題が出たという。今後はリリース100日キャンペーンの実施やゲーム内コンテンツの大型アップデートなどにより、ユーザーベース及び売上の拡大を目指すとしている。

 他方、XR事業(VR、AR、MRなど)は、引き続き国内外の有力企業への投資を実行。戦略的投資を通じた高品質なコンテンツの開発も順調に進捗しているという。

 第1四半期では、引き続き、Tokyo XR Startups株式会社などにおけるインキュベーションプログラムを通じ、世界を代表する企業の育成と輩出を目指して国内外のXR市場におけるスタートアップ企業に対し様々な支援を提供。

 また、同社グループがジェネラル・パートナーとして参画しているVenture Reality Fundを通じたグローバル投資を実行し、有力な技術・コンテンツ・人材を保有する企業との戦略的な連携を図ってきた。この結果、営業損失1億639万円の赤字(前年同期は8,807万円の赤字)となった。

 

見通し

 2020年4月期の連結業績予想は、第2四半期のみ開示。第2四半期の売上高は42億円、営業利益は1億円、経常利益は5,000万円としている。一部主力タイトルの減収を想定し、前四半期比で減収を見込むほか、営業利益・経常利益に関しては、減収するも、広告宣伝費などのコスト減少を想定し、前四半期比で概ね同水準を見込む。

(出典)2020年4月期 第1四半期 決算説明会資料 p10

 今後のパイプラインでは、リリース済みの『乙女神楽 ~ザンビへの鎮魂歌~』を含め3本のオリジナルタイトルの開発を継続。他社IP系タイトルでは、『WAR OF THE VISIONS ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争(以下、FFBE幻影戦争)』(スクウェア・エニックス配信)の共同開発を含め、3本を開発中。

 『FFBE幻影戦争』は、プレイステーションで人気を博した『ファイナルファンタジー タクティクス』を彷彿とさせる、FFシリーズのタクティカルRPG最新作。高低差のあるタクティカルバトルやジョブシステムは健在で、そのほかオートモードや倍速モードなどスマートフォンならではの機能も搭載している。

 2019年6月10日より事前登録を開始し、50万人突破すると『ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ』より参戦する「ヤ・シュトラ」のユニットがプレゼントされる。なお、現在事前登録者数は40万人を突破している。

 過去gumiでは、子会社エイリムが手掛けた『FFBE』が大ヒットを記録している。『FFBE幻影戦争』では、『ファンキル』や『タガタメ』などスマートフォン向けシミュレーションRPGで実績多数の子会社FgGの強みが活かされ、また根強いファンの多い『ファイナルファンタジー タクティクス』を彷彿とさせるゲーム性・世界観も相まって、ヒットが期待される。『FFBE幻影戦争』は年内に配信予定。

 新規事業は投資フェーズから収益化のシフトが始まっている。XR事業は、『ソード・オブ・ガルガンチュア』(2019年6月7日リリース)、『Wasteland : Frost Point』(2019年リリース予定)のグローバル配信を経て、収益貢献の実現を目指している。ちなみに『ソード・オブ・ガルガンチュア』は発売開始後、早々にSteam売上ランキング1位を獲得。

(出典)2020年4月期 第1四半期 決算説明会資料 p24

 ブロックチェーン事業は、株式会社gumi Cryptosを設立し、ブロックチェーンに係る事業を吸収分割により承継。有力企業への出資及びコンテンツの開発を通じ、将来の収益基盤の構築を図るとのこと。

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