■ 3Qは広告宣伝費を大幅圧縮も、売上・利益ともに過去最高を更新
■ 『駅メモ!』はセルランTOP30入り。運営5年目にして勢いが増す
■ 新作位置情報ゲームは2020年にリリース予定
株式会社モバイルファクトリーは10月18日に2019年12月期第3四半期の決算を発表し、売上高、営業利益ともに過去最高を更新した。
■第3四半期 連結業績(2019年1月1日~9月30日)
売上高:23億9,864万円(前年同期比+12.3%)
営業利益:8億1,807万円(同+40.1%)
経常利益:8億1,758万円(同+40.1%)
純利益:5億1,259万円(同+27.3%)
第3四半期単体で見ると、売上高7億3,500万円(前四半期比18.5%減)、営業利益2億7,400万円(前四半期比10.3%減)、経常利益2億7,400万円(前四半期比10.0%減)、純利益1億7,000万円(前四半期比3.3%減)と、前四半期比では減収減益となった。

スマートフォン向けの位置情報ゲームに強みを持つ同社は、運営5周年を迎えた主力タイトル『ステーションメモリーズ!』(通称:駅メモ!)が収益基調を支えている。
5周年のゲーム内施策では、ショップセールやログイン&育成キャンペーンなど、多角的な施策を展開した結果、App Storeのセールスランキングでは、過去最高のTOP30入りを果たすことができた。
また、アプリインストール数はこの2年で150%増加。長期運営タイトルとして失速するのではなく、ますます勢いを増しているのが分かる。なお、第3四半期では、他社IPとのコラボイベントや静岡県の伊豆急行とのキャンペーンを実施していた。

コンテンツサービスでは、自社で運営している各着信メロディサービスの課金会員数が緩やかに減少となっており、リソースを縮小しているとのこと。ブロックチェーンサービスは、DApps開発ツールキット「Uniqys Kit(ユニキス キット)」などの開発に取り組んでいた。

■サービス別売上高(2019年1月1日~9月30日)
位置情報ゲーム 売上高:19億2,553万円(前年同期比+23.6%)
コンテンツサービス 売上高:4億6,491万円(同-17.0%)
その他 売上高:819万円(同-53.2%)
なお、利益が40%増加している背景には、広告宣伝費の大幅圧縮が挙げられる。第1四半期、第2四半期において7,800万円前後の広告宣伝費を投下していたのに対して、第3四半期では1,800万円にとどめた。

同社は「中⻑期的なサービス運⽤を⾒据えた基盤強化を優先し、戦略的に大幅圧縮した」と説明しているが、裏を返せば、第3四半期は広告宣伝費を大幅圧縮したなかで、過去最高の売上高・利益を記録しているのだから驚きだ。一過性の流入や施策に頼らず、いかにコンテンツが安定してユーザーから支持されているのかが分かる。
通期業績予想では、第3四半期の好調な進捗を受けて、上方修正を行った。
■2019年12月期の連結業績予想(2019年1月1日~12月31日)
売上高:31億6,900万円(前年同期比+6.4%)
<前回予想:31億3,700万円(前回予想比+1.0%)>
営業利益:10億7,000万円(前年同期比+26.0%)
<前回予想:9億円(前回予想比+18.9%)>
経常利益:10億6,900万円(前年同期比+26.0%)
<前回予想:8億9,900万円(前回予想比+18.9%)>
純利益:6億8,600万円(前年同期比+17.4%)
<前回予想:5億8,800万円(前回予想比+16.7%)>
決算発表の当日には、位置情報ゲームの新作タイトルを開発中であることを明らかにした。2020年中のリリースを予定している。
そのほか、引き続き『駅メモ!』と『駅奪取』シリーズで継続率を重視した運営に注力し、収益拡大を目指している。今後も継続率重視のプロモーション施策を継続し、各種コラボやイベントを実施していくとのこと。