「FF」シリーズ5作品がPS Nowで順次配信決定。各作品のオススメポイントも解説

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントは「PlayStation Now」(PS Now)において、「FINAL FANTASY」シリーズ5作品を9月より順次配信することを発表した。

 「PS Now」は月額1,180円から利用可能なPS4/PS5/PC向けの定額制サービス(複数月利用券の購入で割引有)で、400以上のPS3/PS4タイトルが遊び放題になる。タイトルはダウンロード/ストリーミングでプレイ可能※で、ゲーム機本体の容量を気にせず遊ぶこともできるのが特徴。ただストリーミングの場合、安定した通信環境が必要となる点には注意。

※PC(Windows)版はストリーミングのみ対応。

 今回発表された「PS Now」で配信されるタイトルとスケジュールは以下の通り。いずれもPS4で発売されたリマスター版のタイトルとなる。なお、『FF11』は現在PCでのみプレイ可能なオンライン専用タイトルのため、ラインナップされていない。

  1. 『FINAL FANTASY VII』(FF7)- 9月7日(火)
  2. 『FINAL FANTASY VIII Remastered』(FF8)- 10月5日(火)
  3. 『FINAL FANTASY IX』(FF9)- 11月2日(火)
  4. 『FINAL FANTASY X/X-2 HD Remaster』(FF10・10-2)- 12月7日(火)
  5. 『FINAL FANTASY XII THE ZODIAC AGE』(FF12)- 2022年1月4日(火)

   

 ここでは配信が予定される5作品について、ざっくりとしたオススメポイントを解説。

   

FINAL FANTASY VII

▲画像はplaystation.comより。

 シリーズ初の3Dグラフィックを採用し、1,100万本以上の世界累計販売本数を記録した不朽の名作。PSで発売された1997年当時、最先端技術を駆使した映像が多くのユーザーを魅了した。

 『FF7』といえば、本作を原作として、現代の最新技術で再構成したPS4用ソフト『FF7 リメイク』(2020年4月発売)および、追加要素を含むPS5版である『FF7 リメイク インターグレード』(2021年6月10日発売)の存在が記憶に新しい。

 『FF7 リメイク』から入ったユーザーには、本作をプレイすることで両作品の相違点などを確認しながらプレイすることをオススメしたい。当然、分作である『FF7 リメイク』で描かれたストーリー以降の話が含まれるので、原作をプレイせずリメイクでのストーリーに新鮮な驚きを求めるか、はたまた原作をプレイして今後の展開について想像を膨らませるかはプレイヤー次第。

 なお各種リマスター版はサクッと遊ぶためのアシスト機能も充実しているので、ストーリーだけを追いかける楽しみ方も可能。

【参考:便利機能一覧】※いつでもON/OFF切り替え可

  • エンカウントなし:フィールドでのバトルエンカウントがなくなる。
  • バトル強化:HPやMPが常にMAX状態になる。
  • 3倍速:ゲームの速度が3倍速になる。

 ちなみに、本作をPS Storeで直接購入する場合、1,834円(税込価格)となる。ほかの作品に関しても、PS Nowの1ヶ月分の方がお得なので、興味がある場合はぜひ配信日の9月7日(火)から加入してみよう。

      

FINAL FANTASY VIII Remastered

 傭兵育成学校バラムガーデンの特殊部隊SeeD所属のスコールが主人公の『FF8』。“学校”ということで、「FF」シリーズのナンバリングタイトルとしては珍しく、学園モノの要素が入っているのが特徴の作品だ。

 緻密な世界観と奥深い戦闘システムの数々は、一見すると難しそうなものの、理解すればするほど楽しみを増していくのが魅力。また、スコールが仲間たちと繰り広げる成長物語はまさに王道。『FF8』もフルリメイクしてくれ、と声を大にして言いたいところだ。

 また、ミニゲームとして登場するカードゲーム“トリプルトライアド”は、そのテンポの良さから非常に中毒性の高いコンテンツとして親しまれている。その人気は後発のMMORPGの『FF14』や「FFポータルアプリ」内にもミニゲームとして実装されるほど。

 前述の通り本作にもアシスト機能が搭載され、お手軽にストーリーだけ楽しんだり、今でも迫力十分の“特殊技”等のバトル演出を観ることができる。

    

FINAL FANTASY IX

 『FF7』や『FF8』が近未来的な世界観を当時の最新技術で描いていたのに対し、『FF9』はシリーズ初期のハイ・ファンタジー路線を培った最新技術で極めた、原点回帰といえる作品。

 頭身はあえて低く描かれ、児童文学を思わせる幻想的な世界観が特徴のひとつ。生命讃歌をテーマにした熱いストーリーやキャラクターたちは、今なお色あせない大きな魅力となっている。2019年末~2020年の期間でNHKが行った「全ファイナルファンタジー大投票」では、『FF9』が2000年発売の作品にも関わらず、支持したユーザーの年代に20代という若い世代が多かったことからも、後追いでその魅力に気づく人が増えているといえるだろう。

 また、地名や人名、設定などにシリーズ過去作のキーワードが散りばめられているのも特徴で、ファンサービスも厚い作品。『FF1』から『FF6』が同じ規格でリニューアルされたスマホ/PC向けの「FF ピクセルリマスター」も順番にリリースされているので、併せて楽しむと、ニヤリとできる要素がかなり多いのでオススメ。

    

FINAL FANTASY X/X-2 HD Remaster

 前述の「全ファイナルファンタジー大投票」で、堂々の第1位を獲得しているのがこの『FF10』だ。オリジナル版のプラットフォームがPS2に移行していたこともあり、HDリマスター後のグラフィックは後年の作品に引けを取らない。

 シリーズ屈指の“泣ける”シナリオが魅力。大都市ザナルカンドでブリッツボールの選手として活躍していたティーダが、ある夜“シン”と呼ばれる巨大な魔物に運ばれ、見知らぬ地“スピラ”に辿りつく……というところから始まる物語を、回想劇の手法で描いているのが特徴。実際にボイスが付いたことで、ティーダの切ない語りがとても印象に残る。

 また、作中に登場する球技である“ブリッツボール”は実際にミニゲームとしても遊ぶことができ、最早ひとつのゲームとして楽しめるほどのコンテンツとなっている。試合をプレイするだけでなく、キャラクター個別に設定されたアビリティなどの成長要素に加えて、選手のスカウトもできる。そのため、本編そっちのけで世界各地を回るユーザーも多いとか。

 なお、『FF10』の後日談で、ヒロインのユウナを主人公とした『FF10-2』もセットになっている。

    

FINAL FANTASY XII THE ZODIAC AGE

 『FF12 ザ ゾディアック エイジ』は、ほかのリマスター作品と比べて、グラフィックの向上たけでなく、システム周りの再構築にも力が入っているのが特徴。PS2のオリジナル版『FF12』(2006年発売)を改良して追加要素を加えた『FF12 インターナショナル ゾディアックジョブシステム』(2007年発売)に、さらに手を加えたのが本作……というと少しややこしいが、とにかく『FF12 ザ ゾディアック エイジ』(2017年発売)がナンバリング12作目の決定版と認識しても問題ないだろう。

 “イヴァリース”という世界を舞台に繰り広げられる群像劇は、壮大な物語の歴史の一端を垣間見ることができる。

 そして、本作の魅力はなんといっても秀逸なバトルシステムの存在。自分でコマンドを選択して戦うオーソドックスなスタイルのほかに、パーティメンバーに“ガンビット”を設定することで、状況に合わせた行動を選択してもらえるようになるシステムが用意されているのだ。

▲画像は『FF12 ザ ゾディアック エイジ』公式サイトより

 「HPが50%以下になったら→ケアル(回復)」のように条件と行動をセットし、戦闘で上手く機能したときの達成感は計り知れないものがある。簡易的にプログラミングを体験している気分になれるこのシステムは、戦闘前に戦略を練るのが好きなユーザーには特にオススメだ。

    

 以上、ざっくりとした説明となったが、ひと月に「FF」を1作クリアすれば、PS Nowのコスト分はしっかりと遊びきれる計算なので、この機会にプレイしてみてはいかがだろうか。ほかにも400以上あるタイトルの中で、もしかしたら思わぬ収穫があるかもしれない。

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森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

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