テンセント・クラウドは、日本のゲーム企業向けに新サービス「テンセント・ゲーミング・クラウド」をリリースし、一部機能の無料トライアル提供を開始した。サービスラインアップには、不正ツールの利用によるチート行為などのモニタリング、世界各国の携帯キャリア・ネットワークの環境のシミュレーションといった機能が用意されている。
テンセントは20年かけて蓄積したテクノロジーとノウハウを、現在「テンセント・クラウド」を通じて、他の企業に提供している。金融や教育、ヘルスケア、小売、交通など広い分野をカバーしている中でも、特に世界中のゲーム会社から高く評価されている。
今回リリースされるゲーム企業特化のサービス「テンセント・ゲーミング・クラウド」は、オンラインゲームの開発、運営に必要な機能を、SaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)、PaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)の形式で提供している点が特徴。これにより、構築済みのゲーム運営環境に競争力のある価格での実装が可能となるとのことだ。
サービスラインアップ
●「ACE」(アンチ・チート・エキスパート)
ゲームセキュリティに特化したソリューションとして、不正ツールの利用によるチート行為や、ゲーム内アイテムの不正売買、総当たり攻撃などをモニタリングする機能。iOS、アンドロイドの双方に対応し、既存のゲーム運営環境に低コストでの実装が可能に。すでに『キング・オブ・グローリー』をはじめとする数百のゲームに実装され、7億人以上のプレイヤーのゲーム環境を保護している。
●「WeTest」(ゲーム・クオリティ・モニタリング)
世界各国の携帯キャリア・ネットワークの環境をシミュレーションすることで、各国でのゲーム環境を簡便に確認することが可能となり、グローバルテストにかかる時間とコストを大幅に短縮。また、実際のパフォーマンスをモニタリングすることで、ゲームのクラッシュ、遅延、発熱など実際のプレイヤーが直面している問題を全面的に捕捉する。
●「GME」(ゲーミング・マルチメディア・エンジン)
ワンストップのゲーム音声ソリューションとして、過酷なインターネット環境でも、遅延の少ないクリアな音声を伝送。FPSやMMORPG、MOBAなど多くのゲームジャンルに対応し、リアルタイム音声通話、3Dロケーション、音声のテキスト変換などの各種機能を備えている。
●「GAAP」(グローバル・アプリケーション・アクセラレーション・プラットフォーム)
テンセントは全世界に2000カ所以上のエッジノードを有している。世界各国のユーザーを最適なエッジノードへの接続に誘導、その後は高速コネクションによりリージョンサーバーに直通して遅延を防止、良好なユーザー体験を保つ。
「テンセント・ゲーミング・クラウド」のリリースにあたり、「ACE」と「WeTest」が無料で1カ月間利用できる体験キャンペーンが実施されている。詳細については、テンセント・クラウドのメールアドレス(tencentcloudjp@tencent.com)から問い合わせてみてほしい。
「テンセント・ゲーミング・クラウド」公式サイト:https://intl.cloud.tencent.com/jp/solutions/games