『あんさんぶるスターズ!!Music』リリースから約1年半で総売上3億ドル(約335億円)突破

 アメリカの調査会社Sensor Towerは同社のブログにおいて、『あんさんぶるスターズ!!Music』の総売上が3億ドル(約335億円)を突破していたことを明らかにした。なお、本記事の数字は同社の推計によるものである。

 Sensor Towerによると、全世界のApp StoreおよびGoogle Playの音楽・リズム系ゲームアプリは、過去1年間で全体の売上が15億2,000万ドル(約1,691億円)※を超え、前年比26.7%増となっている。

※中国およびその他の地域におけるサードパーティのAndroidチャネルは含まない数字となる。

 同ジャンルの主な市場である日本では、2020年9月から2021年8月の間に13億5,000万ドル(約1,502億円)を売り上げ、世界全体の売上の88.8%を占めている。 次いで、中国のiOS市場が7.1%のシェアを獲得。

 リズムゲームの市場は、バンダイナムコの『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ(デレステ)』が2015年から2019年までジャンル内トップを走り、一時代を築いた。

 その後、2020年にリリースされたアニプレックスとウォルト・ディズニー・ジャパンの『ディズニー ツイステッドワンダーランド(ツイステ)』が大ヒット。セールスで『デレステ』を抜いてトップに躍り出ていた。なお、『ツイステ』はアドベンチャーゲームとしての側面が強いが、リズムゲームのパートも用意されていることから、Sensor Towerのデータでは音楽・リズム系として分類されている。

 そして、2021年に入り状況は再び変化。 2021年1月~8月の期間でHappy Elements カカリアスタジオの『あんさんぶるスターズ!!Music』が1億7,000万ドル(約189億円)以上を売り上げ、ジャンル内で最高の売上を記録した。

▲2021年1月~8月 音楽・リズムゲーム系ゲームアプリの全世界売上TOP5
画像は Sensor Tower 「《偶像梦幻祭!!Music》成为全球收入最高的音乐手游,总收入突破3亿美元」より

 2位は前述の『ツイステ』、3位はセガとColorful Paletteの『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク(プロセカ)』となり、それぞれ1億3900万ドル(約155億円)、1億2500万ドル(約139億円)を売り上げた。

 そして『デレステ』が1億600万ドル(約118億円)で続き、テンセントの『QQ炫舞』(中国iOS市場のみ)が5500万ドル(約61億円)でTOP5に入っている。ちなみに、『プロセカ』は2021年9月30日に繁体字圏向けのサービス開始を予定し、これからグローバル展開を本格化していく動き。

 改めておさらいすると、『あんさんぶるスターズ!!Music』は、アイドルの育成・プロデュースをメインとした「あんさんぶるスターズ!(あんスタ!)」のIPを使ったリズムゲーム作品。リズムゲームのリリースに際して、アイドル育成ゲームとしての「あんスタ!」は、『あんさんぶるスターズ!!Basic』としてリニューアルしている(つまり『Music』と『Basic』の2バージョンがサービスされている)。

 『Music』は2020年3月に日本でリリースされたのち、2020年末に中国、韓国でも展開。 2020年末までの売上は1億4,000万ドルとなり、今年の1~8月でさらに1億7,000万ドルを獲得したことで、総売上3億1,000万ドルに到達した。

 日本市場では2021年1月~8月の期間、セールスランキングで12位にランクインし、同ジャンル内で最高の売上を記録している。

2021年1~8月の世界市場における売上

 日本で人気のリズムゲームといえば、キャラ推し要素なども重要なコンテンツのひとつ。そんな中、世界市場で好調な売れ行きを見せる「あんスタ!!」は6年間のIP構築を経て、すでに50人以上のキャラクターが登場し、オリジナルの楽曲やミュージックビデオ、ストーリーなどの資産が多数存在している。

 今後の後発タイトルにとって、本作の存在はコンテンツの品質や運営戦略を含めて、ベンチマークとなっていくと見られる。

   

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森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

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