モバイル市場データと分析プラットフォームを提供するApp Annie Japanは、「2021年モバイルゲーム市場最新レポート: サブジャンル、収益化、ユーザー獲得の重要トレンド」を公開した。レポートにはApp Annieの分析ツール「Game IQ」が活用されている。
同レポートによると、モバイルゲームの2021年における消費支出は家庭用ゲーム機の3.1倍に達し、さらにモバイルゲームは2021年に1,200億ドル(約13兆円)を突破する見込みとなる。以下、同レポートで明らかになったインサイトを一部抜粋。

ダウンロードを牽引しているのはハイパーカジュアルゲーム(図1参照)。ダウンロード数が最も多かったゲームのトップ10のうち、4つが「ハイパーカジュアル」に属し、「パズル」と「アクション」はそれぞれ前年同期比16%、37%も伸びた(図2参照)。

ハイパーカジュアルゲームの代表格、『Happy Glass』が2018年に打ち立てた、62日間で1億回ダウンロードとう記録は未だ破られていない。このことは、ゲーム市場で新しいプレイヤーが急成長することはますます難しくなっていることを示している。
レポート全体における主要インサイト
- 需要は引き続き堅調:
- 新型コロナウイルスの感染拡大に伴って急増したモバイルゲームの需要は、未だ衰える気配なし。ゲームの週間ダウンロード数が初めて10億件を突破した2020年3月以降も、モバイルゲーム需要は同様の水準で続いている。
- 消費支出も順調:
- 2021年上半期に消費者がモバイルゲームに費やした金額は、パンデミック前に比べて40%増加し、1週間あたり17億ドルに達した。
- 毎月100万ドル以上生み出すモバイルゲームが過去最多に:
- 消費者がモバイルでゲームを楽しむようになったことで、ゲーム内課金も全てモバイルで完結するように。2021年上半期には、2019年から25%も増加した810本のゲームが毎月100万ドル以上の消費額を生み出している。
- ジェンダーギャップ:
- 米国では、女性が男性よりモバイルゲームを利用しており(利用者の64%が女性)、男性の利用者が女性よりも多い国は日本(利用者の56%が男性)と韓国(利用者の53%が男性)のみ。
- 世界ゲーム市場における中国の影響力が拡大:
- 世界のモバイルゲーム市場における中国のシェアは着実に拡大し続けており、一部のAMER市場(北米、中米、南米)とEMEA市場(ヨーロッパ、中東、アフリカ)では中国製のモバイルゲームの消費支出が今回初めて米国製のモバイルゲームを上回った。
「2021年モバイルゲーム市場最新レポート:サブジャンル、収益化、ユーザー獲得の重要トレンド」では、ゲーム業界のマクロトレンドや人口統計学的なトレンドについて詳しく分析している。