
アメリカの調査会社Sensor Towerは、同社のブログで『ハリー・ポッター:魔法の覚醒』がリリースからわずか2ヶ月足らずで2億2,800万ドル(約259億円)以上を売り上げたことを発表した。なお、本記事の数字は同社の推計によるものである。
NetEaseの『ハリー・ポッター:魔法の覚醒』は現在、中国などアジアの一部の国と地域でのみサービスが提供されているにも関わらず、上記の売上が推計されている。リリースから1ヵ月の時点では、売上高1億3,820万ドル(約154億円)を記録していた。
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本作はリアルタイムカードバトルRPGと銘打たれ、『クラッシュ・ロワイヤル』のようなRTS要素の強いゲームシステム。原作に登場するキャラクターや呪文、魔法生物がカードとなり、ゲーム内で再現されている。
日本でのサービスは2021年冬に予定。
4タイトルが展開中
2018年以降、「ハリー・ポッター」を題材としたモバイルゲームが毎年リリースされており、現在4タイトルが展開中。
最も総売上の高いタイトルはJam CityのアドベンチャーRPG『ハリー・ポッター:ホグワーツの謎』(2018年)で、これまでに約3億4,200万ドル(約388億円)の収益を上げている。
第3位はZyngaのマッチ3パズル『ハリー・ポッター:呪文と魔法のパズル』(2020年)で約1億3,500万ドル(約153億円)、そしてNianticの位置情報ゲーム『ハリー・ポッター:魔法同盟』(2019年)が続き、3,940万ドル(約45億円)を売り上げている。
『ハリー・ポッター:魔法同盟』は先日、サービス終了がアナウンスされたタイトルである。
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『ハリー・ポッター:魔法の覚醒』の総売上はすでに2作品を追い越し、最大級の成功を収めたといえる。リリースから1ヶ月間の売上で比べてみても、『ハリー・ポッター:ホグワーツの謎』はリリース後1ヶ月で3,260万ドル(約37億円)、『ハリー・ポッター:魔法同盟』は1,230万ドル(約14億円)だったことからも、最新作のヒットぶりがうかがえる。
App StoreおよびGoogle Playでの「ハリー・ポッター」IP作品の売上高の第1位はアメリカであり、総売上の38.4%に相当する2億8560万ドルを占めている。
2位の中国は『魔法の覚醒』 により28%となり、3位のドイツは5.4%となっている。なお「ハリー・ポッター」シリーズの舞台であるイギリスは5%という結果に。全世界合計では約7億4,300万ドル(約8,426億円)を記録している。
今後、『魔法の覚醒』が日本やアメリカ、ヨーロッパ圏でサービス開始するにつれ、さらなる収益増が期待されるだろう。
また今月、「ハリー・ポッター」シリーズは、初の映画『ハリー・ポッターと賢者の石』(2001年)が劇場公開されてから20周年を迎えるタイミングとなる。イギリスの作家J・K・ローリング氏のファンタジー小説「ハリー・ポッター」シリーズを原作とし、1997年に第1巻として同名小説が出版されて以来高い人気を誇ってきたが、映画化によって全世界でその人気が爆発した。
20周年を記念して、『ハリー・ポッターと賢者の石』初のIMAX®3D上映が決定するなど、IP全体で盛り上がりを見せている。