
マーケティング事業を展開するLIDDELL(リデル)は、運営するマーケティングプラットフォームに登録しているインフルエンサーを対象に、ステルスマーケティング(以下、ステマ)の理解と依頼実態に関するオンラインアンケートを実施した。
その結果、半数以上のインフルエンサーがPR案件の依頼時にステマ、もしくはステマが心配される要望を受けた経験があることが明らかになった。
<以下、プレスリリースより引用>
マーケティング事業を展開するLIDDELL株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:福田 晃一、以下リデル)は、運営するマーケティングプラットフォームに登録しているインフルエンサーを対象に、ステルスマーケティング(以下、ステマ)の理解と依頼実態に関するアンケートを実施致しました。
その結果、PR案件の依頼時に『PR表記はなしで投稿お願いします』などとステマ、もしくはステマの心配があるような要望を受けた事があるインフルエンサーは57%となりました。
調査概要
期間:2021年2月17日(水)~2月23日(火)
調査対象:3万人の『SPIRIT(スピリット)』インフルエンサー会員の中からランダムに100名選定
(5,000人以上のフォロワーを擁する方が対象、10~50代、性別不問)
調査方法:オンラインアンケート
アンケート結果概要
PR案件の依頼時に、『PR表記はなしで投稿お願いします』などとステマ、もしくはステマの心配があるような要望を受けた事があるインフルエンサーは半数以上。

ブランドや代理店など企業からPR案件を依頼される際に、ステマ投稿になる指示を受けた経験は57%と半数を超え、「良くある」との回答は25%、「多分ある」との回答は32%という結果となりました。具体的には、「ストーリーズ投稿は#PRなしでお願いします」「PR表記や、いただいた、プレゼントされたなどの文面は避けて下さい」といった指示や「PR表記なしでの依頼をお断りすると案件を紹介していただけなくなる代理店もある」といった声も寄せられました。
本調査により、ビジネス経験に乏しいインフルエンサーが、議論に押され言いくるめられるケースがあることがわかりました。しかし企業との取引経験が豊富なインフルエンサーの場合には「しっかり断る」と言う声も多く、フォロワーに誠実であることの重要性を理解し活動していることが判明しました。
「PR表記なし」の投稿がステマにつながるという理解度は70%以上。ステマに対する危機意識は高いものの、正しい定義の理解度は低い結果に。
ステマに関する設問を実施、「PR表記なしで提供された商品の紹介を投稿する」という問題の正解率は71%に対し、「PR表記はするものの、本心と反した投稿をする」という問題の正解率は20%と低い結果となりました。一般的に言われているステマ(ステルスマーケティング)とは『マーケティングの主体が消費者から隠れている(ステルス)マーケティング活動』(引用 2017, WOM マーケティング協議会WOMJ ガイドライン FAQ)であることの根本的認知が低いことがわかりました。
< 設問 >
下記の案件依頼の状況について、ステマかどうかお答えください。
Q1
好きなブランドから「ギャラはないけど欲しい商品をあげるから、あなたのアカウントでPR表記なしで紹介してほしい」とお願いされたので表記なしで投稿した。

正解は、ステマです。
企業から商品提供された(利益を得た)上での投稿なので、PR表記が必要になります。
インフルエンサーの解答は、「絶対にステマだと思う」が46%、「多分ステマだと思う」が25%と正解率は71%となりました。
ステマに関して「良く理解している」と答えたインフルエンサーの正解率は61% 。「どちらとも言えない」の正解率は85%と自信がなくても高い正解率に。
※【ステマ独自調査1についてはこちら】URL: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000286.000011944.html

インフルエンサー自身のステマに関する認識、理解別の正解率は、「良く理解している」と自負しているインフルエンサーの正解率が61%、「理解している」が73%、「どちらとも言えない」が85%と、高い正解率となりました。
Q2
親しい友人から 5,000 円をもらって、本当は美味しくなかったドリンクを「美味しい」とPR表記を付けて投稿した。

正解は、ステマではありません。
意地が悪いひっかけ問題のようですが、モラル的、感情的な部分は別として広告的にはPR表記をつけて広告として投稿しているため、ステマではありません。
インフルエンサーは、「絶対にステマではないと思う」が3%、「多分ステマではないと思う」が17%と正解率は20%となりました。
ステマに関して「良く理解している」と答えたインフルエンサーの正解率は12% 。「理解している」層は26% 。ステマの境界線は曖昧で正しい理解は難しい。

インフルエンサー自身のステマに関する認識、理解別の正解率は、「良く理解している」が12%、「理解している」が26%、「どちらとも言えない」が20%と、総じて低い正解率となりました。ステマという言葉の認知は高く「良くないことである」という世論は形成されているものの、ステマの根本的な概念や前提は極めて曖昧で、客観的で明確な指標がない以上はそれを確定することは非常に難しい状況ではあります。
しっかりとPR表記をしている投稿に対して、フォロワーから「ステマじゃないですか?大丈夫ですか?」というコメントを頂いたインフルエンサーもおりました。