2022年2月 スマホゲームのコラボ施策一覧

　2022年2月開始のスマホゲームのコラボ施策をまとめた。

　以下、話題及び成果につながったコラボ施策を2つPickUP!

グランブルーファンタジー × ウマ娘 プリティダービー

　2022年2月8日より『グランブルーファンタジー』において、『ウマ娘 プリティーダービー（以下、ウマ娘）』とのコラボレーションイベント「ウマ娘 プリティーダービー 蒼空に響くファンファーレ」が開催された（2月20日まで – 現在は終了）。

Cygamesタイトル同士のコラボであるほか、2022年2月で1周年を迎えた大ヒット作『ウマ娘』ということもあり、発表後ユーザーからの期待値が高かった。実際App Storeのランキングでは、セールス最高13位、ダウンロードは200位圏外から136位に急浮上した。

　コラボ施策の柱は、イベント限定キャラクター（ウマ娘）を仲間にできることだろう。イベントストーリー第1話 エピソード3をクリアすることで、キャラクター「スペシャルウィーク＆サイレンススズカ＆トウカイテイオー」が仲間になる。

　その後は、（イベント報酬の）トレジャー交換で獲得できる「キャラ上限解放セット」を用いて、さらに該当キャラクターの上限解放を目指すことになる。

　また、2月13日にはエンディング後の新たなボスへの挑戦を含めた、イベントストーリーが追加。エクストラクエストで獲得したトレジャーで、召喚石「ゴールドシップ＆メジロマックイーン」やイベント限定武器「エデソ」を獲得できた。

　以上のように、個々のキャラクターが実装されるというより、組み合わせによってキャラクターと召喚石による2種類の『ウマ娘』キャラクターが実装されていた。

　なお、コラボガチャは存在しなかった。そういう意味では、前述したコラボキャラクターたちは基本的にイベントストーリーに挑むことで必ず手に入るようになっていた。同時に、セールスランキングの急上昇は今回のコラボ施策が直接影響したとはいえない。

　ちなみにAppStoreランキングとゲーム内施策が閲覧できる「LIVEOPSISカレンダー」でセールスランキング急上昇のタイミング（2月8日・12日・14日）を調べてみると、下記の施策を行っていた。

■2月8日：「サプライズ！！スペシャルガチャセットキャンペーン」

■2月12日：「土属性召喚石の出現率がアップするピックアップガチャ」

■2月14日：「バレンタインバージョンのキャラがガチャに追加」

　いずれも『ウマ娘』コラボに関連した施策ではないが、コラボストーリーの攻略には土属性のキャラクターが有効だったため、関連キャラ獲得のために課金につながった可能性が高い。一方ダウンロードランキング急上昇の背景は、『ウマ娘』コラボをきっかけに『グランブルーファンタジー』の休眠ユーザーが復帰したのだろう。

PUBG MOBILE × 呪術廻戦

　2月24日より『PUBG MOBILE』に「呪術廻戦」とのコラボテーマモードが登場。本モードでは、ゲーム開始時のマッチングロビーでもある「始まりの島」で「呪術廻戦」の主要キャラクターである「虎杖悠仁」「伏黒恵」「釘崎野薔薇」「五条悟」の4人に会える。

　また、本モード専用の特殊なグレネードを使用することにより、呪骸の「キャシィ」を呼び出すことができ、「キャシィ」と戦うことが可能だ。マップ上のいたるところに「両面宿儺の指」が封印された封印箱が落ちており、指を全て集めると限定称号も手に入る。

　上記のコラボイベントのほかに、期間中「JUJUTSU KAISEN BONUSクレート1」（コラボガチャチケット）が毎日獲得できるログインボーナスや特別ミッションなどを開催。そしてコラボガチャでは、第1弾（2月24日～3月15日）、第2弾（2月28日～3月15日）と段階的に実施していた。コラボガチャの詳細は下記の通り。

■「コラボクレート第1弾」期間：2月24日～3月15日
　「呪術廻戦」の主人公である「虎杖悠仁」と同級生の「伏黒恵」のフェイス&ヘアー付きスキンとボイスカードなどが登場。さらに、両面宿儺をモチーフにしたコラボレベルアップ銃器も新登場。

■「コラボクレート第2弾」期間：2月28日～3月15日
呪術高専1年の「釘崎野薔薇」と呪術高専1年担任の「五条悟」のスキンとボイスカードなどが登場。そして、呪骸「キャシィ」も相棒として新登場。

　いずれもガチャの価格は、1回120UC（240円相当）、10連は1080UC（2,160円相当）となる。スキンやボイスカードは、レアリティ：レッドに分類されており、排出率は1.8％前後だ。

　さらに課金を後押ししたのは、「コラボ実装記念還元キャンペーン」（2月24日～3月4日）である。これは期間中に消費した累計UC（有料アイテム）量に応じてアイテムをプレゼントするキャンペーンだ。最大10段階＜25,000UC（50,000円相当）＞あり、さまざまなアイテムが獲得できた。

　AppStoreランキングとゲーム内施策が閲覧できる「LIVEOPSISカレンダー」でセールス急上昇のタイミングを調べたところ、コラボクレートの第1弾（2月24日）、第2弾（2月28日）の開始日が該当していた（期間中の最高セールス24位）。

　ちなみにダウンロードランキングはコラボ開始と同時に上昇していたが、『PUBG MOBILE』は安定した流入があるためか、そこまでのインパクトにはなっていなかった。

　一方、Twitter施策では2月20日よりフォロー＆RTキャンペーンを段階的に実施。Amazonギフト券（5,000円分）やiPad Proなどリアルインセンティブを中心に展開し、いずれも1万RTを記録していた。なお、フォロワー数も1万人近く増加しており、SNS上における露出や流入は一定の成果があったように思える。

　今回の調査に利用した「LIVEOPSIS」では、毎年1回スマホゲームのコラボ施策を取りまとめている。2021年に実施したコラボ施策の傾向や種類の一覧、実施期間、コラボ施策がどのように成果に結びついたのかなど、詳細なデータと分析が掲載されている。2021年版最新データを閲覧したい方は、下記のページから問い合わせしてみてほしい。