アメリカの調査会社Sensor Towerは、2021年12月の世界モバイルゲーム市場におけるセールスランキングを公開した。セールスランキング1位を獲得したのはテンセントのバトルロイヤルゲーム『PUBG Mobile』、2位はmiHoYoの『原神』、3位はRoblox Corporationの『Roblox』と続いている。 なお、本記事の数字は同社の推計によるものである。
2021年12月の詳細について、まずは『PUBG Mobile』から順に見ていこう。本作の売上高は、前年比36.7%増の2億4,400万ドル(約280億円)。収益の約68.3%は『Game For Peace』としてローカライズされた中国によるものだ。
『Game For Peace』は『PUBG Mobile』のシステムと比べ大きな差異は無いが、倒した敵がフィールドから消失したり、流血表現がカットされるなどの修正が行われている。中国に次いで、アメリカは6.8%、トルコは5.5%の収益だった。
日本では現在公開中の映画「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」とのコラボが発表されているなど、その人気ぶりはますます熱を帯びることになりそうだ。
2位の『原神』は、1億3,430万ドル(約153億円)の売上高を記録。収益の約28%は中国、次いでアメリカの23.4%という結果となった。
本作は2022年後半にクラウドゲームサービス「GeForcec NOW」への対応を予定しており、高スペックなPCやスマートフォンでなくてもプレイができるようになるなど、プレイヤーのさらなる拡大を狙っている。
一方で、キャラクターの肌の露出を抑えた新衣装が実装されるなど、今後は中国の表現規制が強まっていく懸念もある。
3位はRoblox Corporationの『Roblox』、次いでMoon Activeの『Coin Master』、Tencentの『王者栄耀』がランクインしている。
国内タイトルは、Cygamesの『ウマ娘 プリティダービー』が2021年11月より順位を1つ伸ばし、9位にランクインした。同作は日本で中心に展開しているにもかかわらず、世界売上の上位に食い込むポテンシャルを追っている。今後、韓国をはじめとするグローバル展開が奏功すれば、さらなるランキング上昇が期待できる。
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2021年12月の世界のモバイルゲーム市場は、App StoreとGoogle Playを通じたプレイヤー課金額が推定74億ドル(約8,484億円)と、前年比で2%近い減少を記録した。
12月の国別による収益は、第1位が22億ドル(約2,522億円)のアメリカで、全世界のプレイヤー支出の29.6%に相当。日本は20.3%で2位、次いでGoogle Playが利用できない中国が15.7%近くを占める結果となった。