サウジアラビア、アラブ首長国連邦、エジプトの2021年ゲーム市場は17.6億ドル規模(約2,030億円) 今注目の成長地域へ

画像は Niko Partners 「MIDDLE EAST NORTH AFRICA GAMES MARKET」より

 中国の調査会社Niko Partnersは同社のレポートにおいて、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、エジプトのゲーム市場に関する2025年までの予測を公開した。

 なお、Niko Partnersが中東と北アフリカに特化したレポートを発表するのは初。アラビア語圏の代表的な市場としてサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、エジプトの3カ国(Niko Partnersは「MENA-3」(※MENA=中東・北アフリカ地域)と呼称している)を定め、分析を行っている。

 レポートによると、3カ国のゲーム市場規模は、2021年に17億6000万ドル(約2,030億円)と推定され、2025年にはCAGR(年平均成長率)が13.8%となり、31億4000万ドル(約3,623億円)に上昇するとの予測が明らかになっている。

 また、3カ国のゲーマー人口は2021年に6,532万人に達し、2025年には8,576万人に増加する見込みだという。

 中でもエジプトは、ゲームコミュニティが活発な新興市場であり、「MENA-3」で最大のゲーマー人口を誇る市場となっている。人口の多さに対して支出はまだ少なく、今後の成長が見込まれる地域といえる。

 UAEは、湾岸諸国の中でも小規模な国の代表格で、外国人割合が9割と多い。人口は少ないながらも、支出額が多いのが特徴だ。

 そしてサウジアラビアは、MENA(中東・北アフリカ地域)のアラビア語圏の中でもゲーム大国で、人口規模と高い消費力のバランスから、最も高い収益を上げている国となっている。 「MENA-3」の市場規模である17億6000万ドルのうち、60.6%がサウジアラビアからの収益となり、10億ドル以上に達しているという。

 サウジアラビアとUAEはゲーム業界への投資を行っていることでも有名。特にサウジアラビアは2021年、MiSK財団によるSNKへの出資、政府系ファンド(PIF)からのアメリカ3社(エレクトロニック・アーツ、テイクツー・インタラクティブ、アクティビジョン)への30億ドル以上の投資など、大きな動きが多く見られた。

 これら地域はこれまで、ゲーム開発シーンが小さく、市場が断片的で、言語や文化の壁があるため、これまで注目されないことが多かった。

 しかし現在、現地でのゲーム文化も確実に根付いてきており、ゲーム開発、ローカライズを始め、国際的なゲーム会社の新しいスタジオの誘致、主要なe-sportsトーナメントの開催の奨励などに関しても政策として支援されている。そうしたこともあり、急速に重要性が高まっている成長地域となっている。

 これらのゲーム市場について、Niko PartnersのシニアアナリストであるDaniel Ahmad氏は「ユーザー一人当たりの支出額の増加、ゲームやe-sportsに関する政府の追加支援、そしてより多くのゲーマーが市場に参入することが成長の原動力となるでしょう」とコメントしている。

 MENAにおいてe-sportsは活況となっているようで、実際に日本とサウジアラビアの2国間では、e-sports の発展・振興を目的としたプロジェクトが「日・サウジ・ビジョン2030 2.0」に盛り込まれ、2021年10月に「日本・サウジアラビア e スポーツマッチ」が日本で開催。今後は2022年にサウジアラビアでの大会開催を目指している。

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森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

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