Unityは3月17日、プレイヤーの行動や業界のトレンドを示すレポート「Unity Gaming Report 2022」を公開した。レポートは同社のクリエイト、およびオペレート・ソリューションズ(Create and Operate Solutions)部門から得られた知見やデータをもとに作成されている。
発表によると、ゲーム市場は2027年までに3,000億ドル超(約35兆5,770億円)に達する勢い。
また、2021年はUnityで作られたゲームの数は93%増加し、新しいクリエイターの数は31%増加したという。ハイパーカジュアル、カジュアル、ミッドコア、ハードコアでカテゴリ分けすると、いずれもリリース本数は大幅な増加傾向になっている。
特に、ハイパーカジュアルに関しては137%増を記録。更に、ハイパーカジュアルゲームのアプリ内課金による収益の伸び率は162%超となっていることも報告されている。
なおレポート内では、以下のジャンルのタイトルをそれぞれ4つのカテゴリに当てはめている。
- カジュアル:アドベンチャー、アーケード、ボード、カジノ、カジュアル、パズル、言語ゲーム
- ミッドコア:カード、スポーツ、レーシング、ロールプレイング、ストラテジーゲーム
- ハードコア:アクション、シミュレーションゲーム
- ハイパーカジュアル:ひとつのゲームを繰り返しプレイするタイプのゲームで、ジャンルを問わず、主に広告収入で収益化されているゲーム
また、プレイヤーの消費額も巣ごもり需要の拡大により急増し、Unityで運営されるゲームの収益は30%上昇。ゲーム市場の変化としては北米、南米、EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)での広告収入やアプリ内課金の収益増が挙げられ、この盛り上がりは今後も続くと予想されている。
ゲームをプレイするデイリーアクティブユーザー(DAU)の総数は、コロナ禍前から上昇し、PC/コンソールにおけるDAUは2019年に入ってから62%増加、モバイルのDAUは74%増加している。
そのほか、ひとつ以上の広告を視聴した1日あたりのアクティブユーザーの割合が、2020年の21.6%から、2021年には25.9%と上昇。広告(主にゲーム内報酬を与えるような広告)がユーザーのリテンションを高める結果につながっていることも明かされている。
レポート内ではさらに、「2021年にマルチプラットフォームでリリースされたゲームの数が5年前と比較して倍以上になっている」ことや「中国のゲーム規制強化が影響している」点など、さまざまな視点からの動向が詳細に報告されている。
「Unity Gaming Report 2022」の内容は、米国時間2022年3月21日から25日にサンフランシスコで開催される「2022 Game Developers Conference」でも解説される予定とのこと。それぞれ以下のリンクで詳細が確認できる。