アメリカの調査会社Sensor Towerは同社のブログにおいて、2022年3月の海外進出に成功した中国のモバイルゲームTOP30を公開した。なお、本記事の数字は同社の推計によるものである。また、ここでの海外とは、中国を除く世界市場のことを指す。
『原神』を始めとした1~5位のタイトルは前月から変動なし。
miHoYoがHoYoverseブランドとしてグローバル展開する『原神』は、3月30日にVer.2.6アップデートが実施。新たに最高レアリティの★5キャラクターとして「磐祭葉守・神里綾人(水)」が登場し、首位の維持に寄与した。
テンセントの『PUBG Mobile』は、リリースからの約4年間で新興市場の開拓と発展を続け、海外での総売上高は35億ドル(4,395億円)に迫っているという。米国に次ぐ第2位の市場であるトルコは、昨年11月からの為替レート急落に苦しみつつも一時期、米国よりも高い収益性を発揮(関連記事)していた。Sensor Towerはこれを「景気後退期におけるモバイルゲーム市場のリップスティック・エフェクト(口紅効果)と、海外新興市場の戦略的価値を示している。」と分析。
C4 Connect(有爱互娱)の『放置少女』は3月15日、日本でリリース5周年を迎えたことで収益が前年同期比23%増となり、6ランクアップの9位にランクインした。三国志モチーフの世界観に、武将を美少女化したビジュアルでヒットした『放置少女』は、Sensor Towerの統計によると30日/60日の長期継続率が、日本市場における他の男性向け三国志ゲームよりもはるかに高いという。また、リリース後の累積収益は10億ドルを超えていることが明らかになっている。
なお、4月13日からはブラウザ版(外部リンク)がサービス開始されている。
そのほか好調のタイトルとしては、37Games(三七互娱)のスマホMMO『空の勇者たち』(現地タイトル:云上城之歌)が、日本や韓国でセールスを伸ばし、14位まで上昇している。
また、Century Games(点点互动)の『ファミリーファームの冒険』(Family Farm Adventure)は3月に売上高が9.3%増加し、初のランク入りを果たした。ゲームの売上高の上位3市場は、米国、日本、ドイツで、それぞれ43.3%、11%、7%を占めている。
売上高伸び率のランキングでは、2周年を迎えたHappy Elements(乐元素)の『あんさんぶるスターズ!!Music』が3月26日に日本のセールスランキングで首位を獲得するなど、好調となっている。
期間中、新★5キャラクター「[眠りから覚める者]朔間 凛月」が排出されるガチャイベントをはじめ、各キャラの復刻ガチャイベントが開催。結果、海外売上高は3月に前年同期比57.4%増加し、最高売上高を記録した昨年4月と並んだ。
そのほか、Perfect World(完美世界)が3月中旬に台湾、香港、マカオでMMORPG『梦幻新诛仙』をリリースし、売上高成長率ランキングで8位にランクイン。EskyfunはMMORPG『Demon Hunter』を韓国でリリースし、トップ10入りを果たした。
NUVERSE(朝夕光年)は、3月中旬にダークMMORPG『Dark Nemesis: Infinite Quest』を米国や東南アジア向けにリリースし11位にランクイン。米国市場ではカテゴリ別1位、東南アジアでも第2位の売上を記録しているという。
最後にダウンロード数のランキングを確認。首位を獲得したのは、1120万ダウンロード超を記録した『PUBG Mobile』。
また、22位にランクインした中国の代表的なモバイルボードゲームである『Yalla Ludo』は、ダウンロードチャートの常連となっている。中東や米国市場で人気を博し、3月の売上は前年同月比15.3%増となり、セールスランキングでは惜しくもリストに載っていないものの、31位にランクインしている。