スウェーデンに拠点を構えるParadox Interactiveは、自社が販売する都市開発シミュレーションゲーム『Cities: Skylines』の累計販売本数が1200万本を突破したことを発表した。
本作はフィンランドの開発会社Colossal Orderが開発し、2015年3月にPCでの販売を開始。2017年にはコンシューマーにも展開している。
PC版の発売後はアップデートを重ねながら、新たな施設や機能、都市テーマにラジオなどの拡張コンテンツをリリース。直近では2022年1月に規模の大きな空港が建設できる大型DLCの販売するなど、発売から7年以上が経過した現在も開発が続いている。
企業発表のリリースでは開発チームからの声として、コミュニティやユーザーが独自にコンテンツの追加やゲームに調整を加えるMOD文化にも言及。
開発チームは本作のコミュニティが活発であることに感謝するとともに、世界でも特に活発なMODコミュニティの存在によって、『Cities: Skylines』が新しい方法で成長、拡張し続けることができると述べた。
また、Colossal OrderのCEO、Mariina Hallikainen氏は、本作の今後について「ユーザーからの意見に耳を傾け、より多くの喜びを提供できるように努力してく」と述べている。
このMODコミュニティへの感謝やユーザーの意見へ耳を傾けるという発言は、同ジャンルを代表する傑作『シムシティ4』からインスピレーションを受けている本作では、特に大きな意味を持つ。
現在では都市シムのスタンダードとして広く認知されている『Cities: Skylines』だが、かつてその場に君臨していたのは『シムシティ』だった。
しかし、2013年に発売された『シムシティ(2013)』は、オンラインの強制(後に撤廃)やMODの非対応、シミュレーションの問題などにより、シリーズユーザーから大きな不評を買い、失敗作としての烙印が押されている。
本作の開発チームは発売当初から「ユーザーひとりひとりの声に耳を傾けることが重要」だとしており、ユーザーが望むプレイ体験や、『シムシティ4』で親しまれてきた文化などをがくみ取られている本作のヒットは、まさにその姿勢によるものだろう。
ユーザーの声に耳を傾け、向かい合う姿勢を崩さないColossal Orderと、『Cities: Skylines』が今後どのような展開を見せるのか注目だ。