
アメリカの調査会社Sensor Towerは同社のブログを更新し、Riot Gamesの『リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト』が生涯収益5億ドル(約691億円)を突破したことを明らかにした。これにより、Riot Gamesのモバイルポートフォリオ全体の収益は8億2,800万ドル(約1,145億円)にのぼる。なお、本記事の数字は同社の推計となる。
『リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト』は2020年10月より世界の各地域で配信されているモバイル向けのMOBAタイトル。5vs5のチーム対戦など基本的な要素はPC版『リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)を踏襲しつつ、モバイル向けに最適化されている。
Sensor Towerによると、同作は2022年上半期に2番目に大きな収益を上げたMOBAタイトルとなり、約2億1800万ドル(約301億円)の消費を生み出した。なお、1位は14億ドル(約1,936億円)を稼いだテンセントの『王者栄耀』(Honor of Kings)で、3位は1億4950万ドル(約207億円)でSupercellの『ブロスタ』(Brawl Stars)となった。なお、これらはすべてテンセントグループのタイトルである。
Riot Gamesにとって『リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト』はモバイル分野で3つ目のタイトル。これまで、同社初のモバイルゲームとして2020年3月にリリースされたオートチェス『チームファイト タクティクス』は、これまでに2億9,900万ドルの収益をあげ、2020年4月にリリースされたデジタルカードゲーム『レジェンド・オブ・ルーンテラ』は、2400万ドルを超える収益をあげている。
これらを合わせると、Riot Gamesのモバイルポートフォリオは、この分野に参入してから16ヶ月で8億2,800万ドルにのぼる。なお今後、対戦型タクティカルFPS『VALORANT』のモバイル版もリリース予定。

「LoL」IPタイトルの最も大きな市場は中国であり、同地域でのパブリッシングと運営をテンセントが行っている。現在までに、前述の総収入のうち、74.2%にあたる6億1,430万ドルを中国が占める。タイトル別でも、『リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト』は中国で3億6460万ドル(App Storeのみ)を稼ぎ出し、全収益の72.2%と圧倒的な割合を占めている。
上記の結果から、Riot Gamesは米国のゲーム会社でありつつも、テンセントのサポートと中国市場の大きさにより、特にアジア地域で大きな成功を収めていると言える。