
アメリカの調査会社Sensor Towerは同社のブログにおいて、『原神』がApp StoreとGoogle Playを通じて、リリース後2年間で累計売上高37億ドル(約5,355億円※)を記録したとの推計を発表した。
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miHoYoが開発し、HoYoverseがグローバルに向けて配信する『原神』は、2020年9月28日にリリースされたオープンワールドRPG。現在はiOS/Android/PS5/PS4/PCのクロスプラットフォームで配信されている。そのうち、スマホ版(iOS/Android)において、累計売上高37億ドルを記録した形。
これにより、『原神』は世界で3番目に高い収益をあげているモバイルゲームとなる。なお、2位の『PUBG Mobile』は過去2年間で49億ドル(約7,089億円)、1位の『王者栄耀』(Honor of Kings)は55億ドル(約7,957億円)の売上を記録している。

また、中国を除く全地域では、『原神』が第2位となり、App StoreとGoogle Playを通じて25億ドル(約3,617億円)を記録している。これは、1位の『Roblox』と僅差であり、23億ドル(約3,327億円)で3位の『キャンディークラッシュ』を上回る数字。
Sensor Towerによると、『原神』は、過去2年間にガチャのマネタイズを利用したモバイルタイトルとしては世界第1位の収益を上げているという。第2位にLilith Gamesの『Rise of Kingdoms』、第3位にAlibabaの『三国志·战略版』が17億ドル台(約2,459億円)で続いた。
2022年第1四半期、世界のモバイルゲーム市場は、プレイヤーの消費額が初めて前年同期比で減少し、約5%減の210億ドル強(約3兆383億円)となった。2022年第2四半期も同様の傾向にあり、前年同期比約7%減の200億ドル(約2兆8,936億円)に。
しかし『原神』は、市場の大きな流れに逆らい、第1四半期のプレイヤー消費額は前年同期比16%増の5億5600万ドル(約804億円)、第2四半期の売上高は前年同期比28%増の4億1350万ドル(約598億円)を記録。ただし、第3四半期は前年同期比で減収となる見通し。

モバイル版『原神』のリリース後2年間、これまでの売上シェアは中国が第1位となり、総売上の約33%に当たる12億ドル(約1,736億円)をiOSで稼ぎ出している。一方、日本は売上高の約24%を占め2位、米国は17%で3位に続いた。なお、中国ではGoogle Playが提供されておらず、Sensor Towerがサードパーティ製ストアの売上データを追跡していないことから、中国Android版の数字は含まれていない。
Sensor Towerは「初年度に20億ドルを売り上げた『原神』は、世界で最も収益性の高いゲームの1つであり、『王者栄耀』以来最も重要なモバイル向け新規IPとして、国際舞台でより大きな影響力を持っている」と分析。業界の売上減少傾向の中、効果的なガチャのマネタイズシステムと、定期的なコンテンツアップデートや人気の新キャラクター実装など、優れたライブオペレーション戦略によって、売上を伸ばし続けている。