『原神』Ver2.1、実施から1週間で全世界売上が1億5,000万ドル(約165億円)到達。8月の月間売上も上回る

▲画像はSensor Tower「Genshin Impact Version 2.1 Sparks Five Times Player Spending Increase to $150 Million in First Week」より

 アメリカの調査会社Sensor Towerは、同社のブログにおいて、スマートフォン向けアクションRPG『原神』のVer2.1アップデート「韶光撫月の浮世」について、2021年9月1日の実施からわずか1週間で売上が1億5,000万ドル(日本円で約165億円)に到達したことを明らかにした。8月の1ヵ月の売上を1週間で上回ったという。なお、この数字は同社の推計によるものである。

 2021年9月末でリリースから1周年を迎える『原神』では、周年施策の前段階からアップデート Ver2.1「韶光撫月の浮世」を展開。主に稲妻エリアに新たな島となる「海祇島(わたつみじま)」や「セイライ島」が登場したほか、新システム「釣り」、新たな魔神任務や雷電将軍の伝説任務・イベントなどが実装された。

▲目玉施策としてPS4『Horizon Zero Dawn』とのコラボを展開。「異世界の救世主」・アーロイ(氷)がゲーム内に登場した。アーロイは、 冒険ランク20以上で、PS4・PS5よりログインした全ユーザーが手に入ることもあり、コンシューマハードを持つ新規ユーザーの訴求にもつながった。また、 Ver.2.2アップデート後からは、 全プラットフォームのユーザーも獲得可能。

 該当週の売上に寄与した施策は、期間限定パックの販売及び新キャラが追加されたガチャなどが挙げられる。実際に国内のApp Storeセールスランキングでも(実施タイミングに)1位を記録しており、該当の施策がランキングの急上昇を裏付ける結果となっている。

 期間限定パックは、「冒険助力教材パック」と「冒険促進鉱材パック」がそれぞれ有償アイテム・創世結晶680個(1,360円相当 – 1個2円で計算)で購入できた。なお、680個は期間限定の割引状態(9月16日まで)となり通常は760個となる。

 「冒険助力教材パック」 にはゲーム内通貨のモラと天賦育成素材が、「冒険促進鉱材パック」には同じくゲーム内通貨のモラと武器強化素材が入っていた。後述する新キャラクターの育成などにもあてることができ、タイミングとしても購買意欲をそそるラインナップとなっていた。

 そしてガチャでは、新★5「雷電将軍(雷)」(CV:沢城みゆき)、 新★4「九条裟羅(雷)」(CV:瀬戸麻沙美)らが登場。開催期間は、2021年9月1日(水)アップデート後~9月21日(火)18:59からで、いずれのキャラクターも出現確率が大幅にUPしていた。武器ガチャでも新しい★5・★4武器が登場し、こちらも注目が集まった。

 新ストーリーをはじめとした、多数のコンテンツが追加されたこともあり、強力なキャラクター及び武器を携えてゲームを進める可能性が高い。前述した期間限定パックとガチャによる有償アイテムの課金が、今回の売上に結びついたと考えられる。

▲画像・データは「LIVEOPSIS」より

 余談だが、北米ではTwitchのストリーマー募集イベントを7月から8月末にかけて開催(関連サイト)。いわゆるマイクロインフルエンサーを起点とした、ゲーム実況の拡散施策でアップデートを盛り上げる目的だったのだろう。ちなみに、参加者にはゲーム内通貨の原石60個が貰えた。

 

現在の全世界累計売上は約19億ドル(約2085億円)

 1億5,000万ドルの国別内訳では、中国(App Store)が最大の売上を占め、5,570万ドル(約61億円 – 同期間中のユーザー総支出の約37%にあたる)を記録。第2位は米国で20%、第3位は日本で19%弱となっている。

 なお、アップデート実施日の前週にあたる2021年8月25日~31日までの1週間では、App StoreとGoogle Playの全世界で約3,100万ドル(約34億円)を売り上げた。

 通常週でも高い売上を誇るものだが、今回のVer2.1アップデートでは前週の約5倍にあたる売上を記録。1日の平均売上では、前週が440万ドル(約4億8,000万円)に対して、該当週は2,160万ドル(約23億7,000万円)となる。

▲画像はSensor Tower「Genshin Impact Version 2.1 Sparks Five Times Player Spending Increase to $150 Million in First Week」より

 今回の記録は、2021年3月以降で最高の月となり、リリース以来3番目に高い売上高を記録した。なお、『原神』は現在までにApp StoreおよびGoogle Playにおいて、全世界で約19億ドル(約2085億円)の生涯ユーザー支出を記録しているという。

 Sensor Towerは、『原神』の衰えぬ勢いについて、「定期的に重要な新コンテンツや新キャラクターを投入して、ユーザーを飽きさせないようにしている」と運営力の高さを評価。

 モバイルゲーム市場の世界売上では、1位の『Honor of Kings』(テンセント)、2位の『PUBG Mobile』(テンセント)に次ぐ第3位であり、4位の『ポケモンGO』(ナイアンティック)、5位の『Roblox』(Roblox Corporation)などのヒット作を上回っている。

 間もなくリリースから1年を迎える『原神』だが、その快進撃は止まらない。

 

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