data.aiは同社の調査ブログにおいて、モバイルゲーム市場についての推計をまとめた「ゲーム市場スポットライト2022」を公開した。
データによると2022年、ゲーム市場全体の消費支出は2,220億ドル(約28兆3,250億円)に到達。中でもモバイルゲーム市場は1,360億ドル(17兆3,495億円)規模で世界における年間消費支出の60%を超える市場シェアを獲得し、2番目に大きい分野である家庭用ゲーム機市場の3.2倍の規模になると予測されている。
また、人口統計学的による分析によれば、売上高上位1000のモバイルゲームのうち、日本におけるZ世代(一般的に1990年代半ば以降に生まれた世代)のユーザーの割合は60%を占め、2年前から7ポイントの上昇が見られる。
米国では、売上高上位1000のモバイルゲームのうち47%のユーザーがZ世代で、2年前の41%から増加。一方、X世代/ベビーブーマー世代(45歳)は、米国のモバイル支出において最も急速に成長している年齢層であり、高齢者向けのゲームのシェアは2019年から2021年にかけて31%(7ポイント)増加しているという。
そしてdata.ai は「2022年、東欧におけるマクロ情勢がゲーム市場に影響を与える」とし、2022年の3月から4月にかけて、東欧の週次ゲームダウンロード数と消費支出が減少していることを報告。
消費支出については、GoogleとAppleのロシアにおける支払い処理凍結が最も大きく影響。東欧のモバイルゲーム市場におけるロシアのシェアは、2022年4月に50%から10%に低下した。なお、ロシアを除く東欧におけるゲームの消費支出は2022年の4月中旬までは比較的安定しているという。
【関連記事】
2022年2月~4月の間でロシアのモバイルゲーム市場における消費は84%減少 世界的な制裁措置の影響により<AppMagic調査>
そのほか、ゲーム内の動画広告に対する意識調査では「アプリにお金を払ってすべての広告を避けるよりも、無料のコンテンツやサービスと引き換えに広告を視聴することを選ぶ」ユーザーが多いという結果に。広告を見ることで報酬が手に入るリワード動画広告が浸透してきていることがうかがえる。
「ゲーム市場スポットライト2022」は上記のほかにもさまざまな調査データと予想をレポートしている。詳細は下記リンクから確認可能。