日本玩具協会は6月14日、2021年度玩具市場規模調査結果データを公開した。国内玩具市場規模は8,946億円となり、前年度比8.51%増の過去最高値を記録している。
2021年度で特に伸び率の大きかった商品分野は「カードゲーム・トレーディングカード」が前年度比45.6%増、「ハイテク系トレンドトイ」(インタラクティブトイ、ロボット、パソコン関連)が同40.3%増となった。
玩具市場の中で最も規模が大きい「カードゲーム・トレーディングカード」分野は、売上高にして558億円の伸びを示した。特に「ポケモンカードゲーム」、「遊戯王OCG」、「デュエル・マスターズTCG」の3強が市場を牽引しいずれも大きな伸びを達成したという。
「ポケモンカードゲーム」は2021年、前年に引き続き人気を集めて品薄が続いた(参考:公式による品薄のお知らせ)。
同分野の躍進について、日本玩具協会は「いずれも発売開始から20~25年が経って2世代型の遊びになっていることに加え、スマホ向け位置情報ゲームアプリや、配信ゲームなどが加わったことによる対象年齢の拡大と、新規ユーザーの獲得によって購入者の裾野が広がっていること、さらにレアカードの高額取引などの話題性によるもの」と分析している。
「ハイテク系トレンドトイ」の伸びは、「ぷにるんず」、「Tamagotchi Smart」の大ヒットによるもの。
そのほか、中分類で売上金額での伸びが大きかったのは、「プラモデル」、「フィギュア」、「ミニカー」、「サマートイ・サマーグッズ」、「レールトイ」、「キャラクターぬいぐるみ」となった。
全体的に、コロナ禍が始まった2020年度で大きく伸びた分野は、その反動で2021年度は伸び悩んだ傾向にある。2020年度に58.7%増と最も伸び率の大きかった「ジグソーパズル」の分類は14.2%減、2020年度に24.9%増を記録した「一般ゲーム」は8.5%減となった。ただし、それでも2021年度の売上金額は、コロナ前の2019年度よりも大幅に伸びている。