スクエニHD 第1四半期、デジタルエンタテインメント事業全体は減収減益も『FF14』とアミューズメント事業が健闘

 スクウェア・エニックス・ホールディングスは8月4日、2023年3月期第1四半期(2022年4月1日~2022年6⽉30⽇)の連結決算を発表した。

 第1四半期の売上高は748億円(前年同期比15.5%減)、営業利益は144億円(前年同期比16.7%減)。売上高と営業利益が減収減益となった一方で、経常利益は262億円と前年同期比で48.7%の増加。親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比で45%増の183億円となった。

 セグメント別ではデジタルエンタテインメント事業とアミューズメント事業で注目の動きがみられた。

 デジタルエンタテインメント事業ではHDゲームやスマートデバイス・PCブラウザ等が振るわず減収減益。販売本数でも前年同期比で大きく下回った。

 HDゲームは『OUTRIDERS』や『NieR Replicant ver.1.22474487139…』が好調であった前年に比べ大幅減額の120億円。スマートデバイス・PCブラウザ等をプラットフォームにしたコンテンツでは『聖剣伝説 ECHOES of MANA』が好調であったものの、273億円に留まっている。

 しかし、MMOにおいては『ファイナルファンタジーXIV』の月額課金会員数が増加しており、前年同期比で増収の141億円を記録。

 増収の背景には4月に実施された大型アップデート“パッチ6.1”などがあると思われる。同アップデートには昨年12月に発売された拡張パッケージ『暁月のフィナーレ』の新エピソードなどが含まれており、1月頃から短期的な休眠に入ったユーザーの再契約に繋がっているのではないだろうか。

 また、4月は生活環境が大きく変わりやすい時期であり、同拡張パッケージの評判を聞きつけた新規ユーザーなどの獲得なども考えられる。

 デジタルエンタテインメント事業が減収減益であった一方で、アミューズメント事業は既存店の売上高が前年を大幅に上回ったことで増収増益。

 売上高は前年同期で26.7%増の119億円。営業利益は前年同期比で231.1%増の11億円を記録しており、外出頻度が高くなった追い風を受けコロナ以前の状況に復帰したといえるだろう。

 デジタルエンタテインメント事業が振るわなかった第1四半期でも好調の伸びを見せた『ファイナルファンタジーXIV』と、アミューズメント事業。

 続く第2四半期では夏休みによるアミューズメント事業の増収増益が期待できるほか、8月下旬には『ファイナルファンタジーXIV』の大型アップデートパッチ6.2が実装予定と、MMOでのさらなる増収にも期待が持てるだろう。

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富士脇 水面(Minamo Fujiwaki)
富士脇 水面(Minamo Fujiwaki)
プラットフォーム問わず、FPSやRPGなど多種多様なジャンルをプレイする雑食ゲーマー。人生を変えたゲームの魅力を伝えるため、WEBメディアを中心に活動中。

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