Riot Gamesが『World of Tanks』や『World of Warships』等の制作に携わったWargaming Sydneyを買収

 Riot Gamesは10月18日、オーストラリアの開発会社Wargaming Sydneyの買収が完了したことを発表した。買収額などの諸条件は未公開。

 買収理由については、Wargaming Sydneyが25年を越えるゲーム開発経験を持ち、ライブサービスゲームとネットワーク技術における専門知識が豊富であることを挙げている。

 Wargaming Sydneyは、その前身がMMOなどで多く採用されたゲームエンジン「BigWorld Technology」を開発したBigworldであり、Wargaming傘下の開発スタジオとして『World of Tanks』や『World of Warships』などの制作に10年間携わってきた会社。Wargaming製品の機能開発をサポートし、次世代のゲーム開発ツールやサービス、また複数のR&Dプロジェクトを手掛けてきた経験を持つ。ほかにも、新たなゲーム機能やアドオン、コンソールポートのプロトタイプも制作してきたという。

 なお、「BigWorld Technology」は30以上のMMOタイトルやオンラインゲームで採用されたほか、「単一MMOサーバーでの最多同時接続者数」のギネス世界記録に認定されている。同エンジンの所有権は今後もWargamingにあり、同社の製品に利用されるとのこと。

 今回の買収により、Wargaming Sydneyの社名はRiot Sydneyに変更。業界のベテランでRiot Gamesの開発スタジオ部門代表であるMolly Mason-Boule氏による指揮のもと、『リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)や『VALORANT』をはじめとするタイトルにおいて、技術チームを補強する役割を担う。

 以下、買収完了に際して公開されたコメントを掲載。

Riot Games共同創業者 ゲーム部門プレジデント Marc Merrill コメント

才能豊かな開発者たちやチームをライアットに迎えられることを本当に嬉しく思います。過去にライアットは、このシドニーチームのメンバーと仕事をしたことがあるのですが、一緒に働いたライアターたちは、彼らが何年もかけて築き上げた技術、そして何より、その技術を手掛けてきたメンバーたちに、強い信頼を寄せています。Naresh Hiraniそしてこのスタジオの開発チームが持つ長年の経験は、プレイヤーの皆さんに価値あるものをお届けしていく上で、ライアットには欠かせないものです。彼らと協力して仕事をするのが今から本当に楽しみです。

Riot Sydney 開発部門代表、Naresh Hirani氏コメント

Wargamingの一員として過ごした10年間は、私たちにとって素晴らしい旅路であり、この経験はスタジオの成長と発展に大きく貢献しました。ライアットの皆さんと仕事をした際、企業文化とメンバーの価値観がマッチしていることに、とても感銘を受けました。私たちが築いてきた国際的な開発技術をライアットのチームで活かせることをとても楽しみにしています。これは私個人としてだけでなく、チームのメンバー全員が、ライアットの一員としてプレイヤーの皆さんに素晴らしい体験をお届けしていけることを嬉しく思っています。

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森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

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