マイクロソフトの第1四半期決算、ゲーム事業ではXboxのハードウェア収益が増加するも、ソフトウェアの収益が減少 

 

 マイクロソフトは10月25日、2023年6月期 第1四半期(2022年7月~9月)の連結決算を発表。全体の売上高は501億ドル(約7兆4,469億円※)で前年同期比11%増、営業利益は215億ドル(約3兆1,958億円)で同6%増、純利益は176億ドル(約2兆6,161億円)で同14%減と増収減益となった。

※執筆時点の最新取引レートで計算

 そして、Xboxの収益を含む「More Personal Computing」のセグメント売上高は133億ドル(約1兆9,770億円)で微減。Windows OEMの収益が15%減少しているのに加え、Xboxのコンテンツとサービスの収益も3%減少した。

 

 ゲーム分野については、全体として微増にとどまった。Xboxのハードウェア収益は増加(前年同期13%増)し、コンテンツおよびサービスは減速(同3%減)している。

 コンテンツおよびサービスの減少については、「ファーストパーティのコンテンツおよびサードパーティのコンテンツが減少し、エンゲージメント時間が短くなったことでコンテンツ収益が落ち込んだが、Xbox Game Passのサブスクリプションが伸びたことにより、一部相殺された」と説明されている。

 Xboxのコンテンツとサービスの収益は、第4四半期にも前年同期比6%減となったため、2四半期連続の減少(関連記事)。それ以前の9四半期のうち8四半期は、ほとんどが2桁の成長率を記録していた。そして今後の業績予想(第2四半期)では、ファーストパーティタイトルの発売があった前年同期からの反動で、10%台前半から半ばの減収となるが、Game Passは加入者の伸びで一部相殺される見込み。

 そのほかの数字としては、PC Game Passの契約が前年比159%増に。また、「Xbox Cloud Gaming」によってゲームの配信、プレイ、視聴の方法を変革しているとして、これまでに2000万人以上がこのサービスを利用してゲームをストリーミングしていることを報告した。

 今年7月に発表した2022年6月期の第4四半期決算では同様の報告の際、「Xbox Cloud Gamingを通じてゲームをプレイしているユーザーが400万人以上いる」としていた。集計の方法が異なっていなければ、約3ヶ月でユーザー基盤が拡大し、1600万ものユーザーを呼び込んだことになる。

 

 Xbox Cloud Gamingは直近で、Epic Gamesやサムスンなどと提携し、各種サービスへの展開を強めていた。同サービスはGame Passの最上位プラン「Game Pass Ultimate」に含まれ、モバイル端末やスマートテレビ等から、ゲーム機なしで『Fortnite』など数百のゲームをストリーミングできるのが利点。今後さらに、Razerなどのモバイル機器、LogitechがTencent Games と共同で開発する携帯型クラウドゲーム機やMeta Questといった新しいデバイスへの対応を進めていく方針。

【関連記事】
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 なお発表によると、Xbox Series S購入者の半数近くは初めてXbox製品を買ったユーザーだという。ホリデーシーズンに向けては、引き続きGame PassやXbox Series Sなどを通じて価値提供を行い、更なる拡大を目指す。

 他分野では、同社の「Intelligent Cloud server」部門の売上高が前年同期比20%増となり、同四半期の中で大きな伸長を見せている。

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森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

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