PUBG開発の韓国・KRAFTON、第3四半期は純利益が前四半期比17%増の2,264億ウォン(約241億円)

 『TERA』や『PUBG: BATTLEGROUNDS(以下、PUBG)』などの開発・運営で知られる韓国のKRAFTONは、11月10日、2022年第3四半期の暫定決算を開示した。

 2022年第3四半期の業績は、韓国採択国際会計基準(K-IFRS)を適用した連結財務諸表基準であり、売上高が4,338億ウォン(日本円で約462億円 – 前四半期比2%増)、営業利益が1,403億ウォン(約150億円 – 前四半期比14%減)、当期純利益が2,264億ウォン(約241億円 – 前四半期比17%増)となった。

 第3四半期のPC及びコンシューマー部門の売上は、無料化以降も堅調なトラフィックの推移と新規ユーザーの流入が続き、成長傾向を維持した。PC部門は前四半期より48%上昇した1,311億ウォンとなり、2019年以来、過去最高の四半期売上を達成。

 『PUBG』に新しく実装したDestonマップや製作所コンテンツ、マクラーレンなどスーパーカーとのコラボレーションが人気を博し、北米や欧州でトラフィックが増加。同社いわく「グローバルユーザーを多方面から攻略した」という。コンシューマー部門でも、前四半期比22%、前年同期比 133%成長するなど、今後の成長に対する期待感が高まっている。

 モバイル部門は前四半期比12%、前年同期比26%減少し2,824億ウォンとなった。BLACKPINKのインゲームコンサートや新マップのNUSAを公開し、ユーザーのモチベーションや興味を促したほか、これらに基づいた多様な有料コンテンツの拡大に成功し、引き続き売上の伸長を遂げた。

 ビルドの軽量化を通じた低スペック端末の新規ユーザーの確保、世界トップのサッカー選手やスーパーカーとのコラボレーションなどを展開し、ユーザーを継続的に囲い込んでいく予定。また、中断されている『PUBG MOBILE INDIA』のサービス再開に向けて引き続き努力している一方、インドのゲーム市場への投資も行っており、市場の成長に寄与している。

【関連記事】
インド、『Battlegrounds Mobile India』(インド版PUBG Mobile)を再び禁止に

 12月2日にリリースを控えている『The Callisto Protocol』についても、プレイ中を通して感じられる緊張感とダイナミックさ、新たな近接/遠距離の戦い方が斬新だったというプレビューを紹介し、グローバルゲーム市場からの期待が高まっていることを強調した。

 KRAFTONは、韓国のゲーム会社のなかで最多のコンシューマーゲームをサービスしているメーカーとして、また、グローバル市場で培ってきたコンシューマーゲームの開発及びサービス能力に基づき、PvPvEのハードコアルーターシュータージャンルの『Project Black Budget』、マルチPvPvEシュータージャンルの『Project Roam』、アドベンチャージャンルの『Subnautica 2』など、多様なジャンルの新作をPC及びコンシューマーゲームとして開発している。

 そのほかにも、IP拡大のために買収合併や新スタジオを立ち上げなどにも乗り出す予定。まず、アクションシューターゲーム『The Ascent』を開発したスウェーデンのスタジオ「Neon Giant」の買収を発表。

 Neon Giantは、トリプルAタイトルの制作経験をもつ優秀な開発チームで構成されたスタジオであり、現在、オープンワールドFPSジャンルのゲームを開発している。また、最近スカウトした、「涙を呑む鳥」の「Project Windless」を担当するグローバルな開発人材とともにカナダスタジオの設立を進め、新しい経験を提供できるゲームの開発に本格的に着手する計画。

 当期の業績
(2022年第3四半期)
前四半期の業績
(2022年第2四半期)
前四半期比
増減率(%)
前年同期の業績
(2021年3四半期)
前四半期比
増減率(%)
売上高4,3384,2372%5,219-17%
営業利益1,4031,623-14%1,953-28%
当期純利益2,2641,94017%1,78327%

▲表の説明: KRAFTONの連結財務諸表に基づく2022年第3四半期の営業(暫定)実績(単位: 億ウォン)

この記事が気に入ったら
いいね ! お願いします

Twitter で
PickUPs!編集部
PickUPs!編集部https://pickups.jp/
ゲームビジネスの最新情報をお届けします。Twitter、Facebookのフォローもお忘れなく!

PickUP !

急成長のNextNinjaが全職種積極採用! 代表・山岸氏が本気で求める人材像とは

[AD]飛躍の時を迎えつつあるNextNinjaは今、全力で新たなチャレンジャーを探している。「全職種積極採用」を掲げる組織戦略と、求める人材像とはいかなるものなのか。代表の山岸氏に直接話を聞いた。

Related Articles

Stay Connected

TOP STORIES