CRESTがアクアプラスを子会社化 ゲーム事業の拡大及びIPタイトルのグローバル展開が目的

 CRESTは、2022年12月9日開催の取締役決定において、株式会社アクアプラスの株式を取得し、子会社化することを発表した。株式取得に伴い、アクアプラスの子会社である株式会社フィックスレコードもCRESTの子会社となる。

 CRESTは、コンシューマ・モバイルゲームの開発事業を中心に、音楽・アニメ・イベント、果てはVTuberのプロデュースまでその事業は多岐にわたる。また、ポールトゥウィンHDの子会社でもあるほか、デバッグ企業(及び事業)「猿楽庁」も管轄しており、BtoBの開発支援事業にも力を入れている。

 一方アクアプラスは、18禁PCゲームのLeafブランドを皮切りに、「ToHeart」や「うたわれるもの」など大ヒット美少女ゲームを手掛けてきた老舗ゲーム会社(1994年設立)。ゲームの企画・開発もさることながら、音楽・映像などのメディアミックス展開にも長けている。

 現在は「うたわれるもの」シリーズを中心にコンシューマ・モバイルゲームを企画・開発・販売している。直近では『モノクロームメビウス 刻ノ代贖』(PS5/PS4/Steam)が発売され、2022年12月22日にはダウンロード専用タイトル『義賊探偵ノスリ』(PS4/Nintendo Switch)が発売予定だ。

 なお、同社のなかで最もヒットしたのは、2019年11月にリリースされたモバイルRPG『うたわれるもの ロストフラグ』だろう。アプリストアのセールスランキングではTOP30入りを果たし、同シリーズのブランディングに寄与しただけではなく、アクアプラスの業績を押し上げたタイトルでもある。

▲アクアプラスの業績。2019年12月期の売上高が9億円に対して、2020年12月期は22億円に急増している。リリースタイトルが察するに『うたわれるもの ロストフラグ』が寄与したことがうかがえる。ポールトゥウィンホールディングス株式会社の2022年12月9日付適時開示「当社連結子会社による株式会社アクアプラスの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ」より。

【CRESTによる株式取得の狙い】
 CRESTは、プレスリリースの発表によると「企画開発力に長け、豊富なIPを保有するアクアプラスをグループに加えることで、ゲーム事業の拡大及びIPの360°展開の拡大をグローバルで目指す」とコメントしている。

 CREST自体は、特段強みを持つIPを保有しておらず、そこが弱点ともいえた。今後はアクアプラスが保有する人気IPを軸に、CRESTの開発支援及びメディアミックス展開でヒットタイトルを生み出す土壌が整ったと言えそうだ。

 
  •  株式を取得する会社(CREST)の概要

公式サイト:https://www.crest-inc.net/
  • 異動する子会社(①アクアプラス、②フィックスレコード)の概要

公式サイト:https://aquaplus.jp/

公式サイト:https://fixrecords.com/

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