世界最大級のゲーム見本市「E3」(Electronic Entertainment Expo)について、2022年の開催をオンライン上で行う方針であることが発表された。E3は2021年から引き続き、2度目のオンライン開催となる。
E3の開催現場であるアメリカ西部ロサンゼルスでは、1月6日発表の新型コロナの新規感染者が3万7215人と、過去最多の感染者数を更新。1日の新規感染者が3万人を超えるのは初の出来事であり、1月末に開催を予定していたグラミー賞授賞式が延期となる事態にまで発展している。
海外メディアGamesBeatによると、ゲーム業界団体「ESA」(Entertainment Software Association)は「出展者と参加者の安全への潜在的な影響のために決定を下した」とコメント。イベントについての詳細は、近日中に発表が行われるとのことだ。
ゲーム見本市のオンライン開催は、新型コロナウイルスの感染対策になることはもちろん、イベント参加への敷居が低くなるといったメリットがある。一方で、それぞれのメーカーが準備したゲーム映像やインタビュー動画を繋ぎ合わせた内容についての配信となってしまうため、現場の熱気やライブ感の共有ができないといったデメリットもある。
ソニーの「State of Play」や任天堂の「Nintendo Direct」といった、各メーカーによる動画配信との違いを出しつつ、大型イベントならではの価値を視聴者に提示できるかが焦点となっていくのだろう。
昨年オンライン開催された「E3 2021」では、EAやソニーといった大手メーカーが不参加を表明。従来のE3と比べ、熱量を大きく損なうイベント開催となってしまっていた。E3 2022では一体どのような施策が行われるのか、注目したいところだ。