2月24日より続くロシアによるウクライナ侵攻を受けて、ゲーム業界でも多くの人道的支援が行われている。ドイツのゲームメディア「Levvvel」が報じるところによると、ゲーム業界からウクライナ支援に充てられる寄付金の総額が1億9,500万ドル(約247億円)に達したことが明らかになった。
Epic Gamesとマイクロソフトを筆頭に、ゲームなどのデジタルコンテンツを行うオンライン販売サイトHumble Bundleなど複数の企業・プレイヤーが実施した支援により、約247億円もの寄付金が報告されていることが同メディアの統計で確認できる。
Epic Gamesは4月4日、同社が提供するバトロワ『フォートナイト』を通じて、ウクライナへの人道支援として1億4,400万ドル(約176億8000万円)の寄付を行った。3月20日から2022年4月3日の期間でチャリティキャンペーンを行い、ゲーム内購入など、世界各国から得た『フォートナイト』関連の収益を充当。マイクロソフトもこの取り組みに参加し、Microsoft Storeでの『フォートナイト』コンテンツの全ての販売からの純売上高を充てた。
Humble Bundleは3月19日から3月26日の期間でチャリティ企画「Stand for Ukraine」を開催。『Back 4 Blood』や『Satisfactory』、『Metro Exodus』、『Slay the Spire』などゲームを90タイトル含むバンドルを40ドル以上で自由に設定して支払う「Pay What You Want」形式で販売し、その売上を寄付。2,073万6,000ドル(約26億円)を報告している。
Necrosoft Gamesは3月8日、インディーゲームを中心としたPCゲームプラットフォーム「itch.io」でウクライナを支援するためのバンドル「Bundle for Ukraine」を販売。Necrosoft GamesのBrandon Sheffield氏の呼びかけによって実現し、732のクリエイターが参加する大規模な取り組みとなった。こちらも販売方法は10ドル以上で自由に設定して支払う「Pay What You Want」形式となり、最終的に637万ドル(約8億)が寄付額となった。
そのほかRiot Games(ライアットゲームズ)が540万ドル(約6億9000万円)、11 bit studiosが 85万ドル(約1億円)、Unityが62万3,000ドル(約8000万円)をそれぞれチャリティ企画を通じて寄付。
一方、Wargamingの100万ドルやソニーグループの200万ドルなど、チャリティ企画を通さない寄付も多数発表されたほか、Embracer GroupではLars Wingefors氏の個人名義による寄付(100万ドル)も見られた。
また、支援の動きに加え、ゲーム業界でも多くの企業でロシアでの営業停止措置が講じられている。
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