
NetEase Games は5月5日、米・テキサス州オースチンを拠点とするゲームスタジオJackalope Gamesを開設したことを発表した。同スタジオはPCおよびコンソール向けのオンラインマルチプレイヤーゲームの開発を行う。
同社の北米スタジオと言えば、2019年11月14日にカナダ・ケベック州モントリオールにR&Dを行うスタジオが設立されているが、米国への進出は初。
発表によると、Jackalope Gamesを率いるのは『City of Heroes』や『Star Trek Online』などMMORPGを中心にオンラインゲームを手掛け、Cryptic Studios(前述のタイトルを開発)のCEOも務めたJack Emmert氏。
同氏はスタジオの設立に際して「私たちは、世界中のゲーマーのために魅力的なオンラインユニバースを創造するという同じ情熱を共有しています。NetEase Gamesは、素晴らしいスタジオと素晴らしいゲームを構築するために必要なサポートとリソースを提供してくれます」と語っている。
また、スタジオは独立して運営され、ゲーム開発およびパブリッシングにおいてクリエイティブな自主性を維持。最初のプロジェクトはNetEase Gamesが全額出資する予定だという。
なお、スタジオはテキサス州オースチンに位置しているものの、バーチャルオフィスを採用。「コラボレーションと多様性がスタジオの成功に必要な要素である」という方針のもと、世界中で人材を募集し、どこからでもリモートワークを可能にするとのこと。
2021年7月には『王者栄耀』『ポケモンユナイト』の開発で知られるテンセント傘下のTiMi Studioが北米にスタジオを設立。同11月にはmiHoYoが同様に進出する(関連記事)など、中国の主要ゲーム企業が海外での開発チーム発足に投資を行っている。
中国の国内では新規ゲームの認可が長く行われない時期があり、今年4月8日に約9ヶ月ぶりとなる認可が下りたばかり(関連記事)。しかし、テンセント、NetEase Games、miHoYoといった中国最大手の企業は新規タイトルを認可されていなかった。
こうした国内での規制が厳しい中、中国ゲーム企業が海外で地固めを行う流れはこれからも加速していくものと見られる。
なお、NetEase Gamesは1月26日、「龍が如く」シリーズで知られる名越稔洋氏が率いる子会社「株式会社名越スタジオ」を設立している。
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