アメリカの調査会社Sensor Towerは同社のブログにおいて、2022年5月の海外進出に成功した中国のモバイルゲームTOP30を公開した。なお、本記事の数字は同社の推計によるものである。また、ここでの海外とは、中国を除く世界市場のことを指す。
LilithGames(莉莉丝)が5月10日にリリースした神話ベースのターン制RPG『神觉者-Dislyte』は、米国、台湾、香港、マカオのApp Store無料ダウンロードランキングでリリース初日に首位を獲得し、海外セールスランキングで18位、伸び率ランキングでトップとなった。同作は5月の時点で海外売上高が約2,000万ドル(約27億円)と推定され、そのうち米国市場が53%以上を占めている。
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CamelStudioのストラテジー『Age of Z Origins』は期間中、タイタンイベントなど新コンテンツを実装。海外での売上が3年ぶりの高水準となり、3ランクアップの10位に浮上した。主な市場は米国と日本。
テンセントの『王者栄耀』は、期間中のイベント「五五朋友节」などが牽引し、海外における日間・月間の売上で新記録を達成。海外売上高が前年同期比35%増の1300万ドル(約18億円)以上となり、26位にランクアップしている。
現在、『王者栄耀』は海外では主に『Arena of Valor』として各地域向けにローカライズされて配信しているが、6月にグローバル版『王者栄耀』の年内リリースが改めて発表されている(関連記事)。
一方、売上高伸び率のランキングでは、前述の『神觉者-Dislyte』が首位を獲得。
次ぐ4399 GamesのファンタジーアドベンチャーRPG『秘境传说:神木遗迹』(Dragon Hunters: Heroes Legend)は、台湾、香港、マカオ市場での展開に続き、5月上旬に東南アジア市場にも拡大。リリース初日には、ベトナム、タイ、インドネシアなどのApp Store無料ダウンロードランキングで上位にランクインした。期間中の海外売上高は前年同期比130%増となり、成長率ランキングで2位となった。
ONEMTの放置系RPG『少女廻戦』は、2022年4月に台湾、香港、マカオ、北米でリリースして以来、1ヶ月間台湾での好調をキープし、海外売上高が前年同期比214%増を記録。伸び率ランキング3位を獲得している。
HoYoverse(miHoYo)の『崩壊3rd』は、5月に本編29章を開放するアップデートを実施し、新キャラクターやコスチュームを追加。海外売上高は前年同期比75%増となり、4位にランクインしている。
NUVERSE(朝夕光年)によるDCコミックスのヒーローを題材にした放置系RPG『DC英雄:放置联盟』は、4月下旬に韓国、東南アジア、台湾、香港、マカオでリリース。その後順調に推移し、9位にランクインしている。同社にとって、同じく放置系RPGの『放肆武林』に続くヒットとなった。
37Games(三七互娱)は期間中、欧米向けにストラテジー『Ant Legion: For The Swarm』をリリースした。類似するヒット作『ザ・アンツ:アンダーグラウンド キングダム』でも扱っている「アリ」の戦いをテーマにしており、欧米で人気を獲得。11位にランクインした。
そのほか、KOMOE GAMEのメカ少女×ターン制戦略RPG『アーテリーギア‐機動戦姫-』(机动战姬:聚变)や、TAIHE INTERACTIVE(钛核互动)の三国志をテーマにしたARPG『Dynasty Legends 2』などが初めてランクインしている。
そして、海外市場におけるダウンロード数ランキングでは、テンセントの『PUBGモバイル』が982万以上のDLを記録し、引き続き首位となった。初登場の新規タイトルは12位にランクインした『神觉者-Dislyte』。
Joymaster Studio が2022年4月にリリースした『Parking Jam: Mega Escape』は800万DLを突破し、3位にランクイン。インドからのDLが大半で、78%以上を占めている。
そのほか、Sixcubeのレースゲーム『Shape-shifting』は期間中、海外でのダウンロード数が16%増加し、順位を6つ上げて7位に浮上。また、Yalla Technologyのボードゲーム『Yalla Ludo』は海外でのダウンロード数が39%増加し、9ランクアップの11位となった。