Supercell、新作『クラッシュ・クエスト』の開発を打ち切り 2021年4月に北欧でβリリースするも目標の水準に達せず

 Supercellは8月17日、同社が提供するモバイル向けストラテジー『Clash Quest』(クラッシュ・クエスト)について、9月下旬をもってベータ版のサービスを終了し、同作の開発を終了すると発表した。

 『クラッシュ・クエスト』は、『クラッシュ・オブ・クラン』や『クラッシュ・ロワイヤル』などの世界観に基づいたスピンオフタイトル。既存の「クラッシュ」フランチャイズとはコンセプトが異なり、マッチパズルの要素を取り入れたシンプルなターン制ストラテジーとなっているのが特徴。

 同作は2021年4月に北欧4カ国(フィンランド、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー)でベータリリースして以来、正式リリースに向けて開発を続けてきたが、同社が目指している水準に達していないとして、開発の打ち切りが決断されたようだ。

 Supercellといえば、リリースするタイトルのクオリティについて厳しい基準を設けていることでも有名。2016年にDAU1億人を達成した際の動画では、運営タイトル4本に対し、取り潰したプロジェクトが14本あることを明らかにしていた。

 前述の『クラッシュ・オブ・クラン』や『クラッシュ・ロワイヤル』をはじめ、運営しているタイトルの多くは売上規模が10億ドルを超える大ヒットタイトルであり、同社が定める基準が相当に高いことがうかがえる。

 『クラッシュ・クエスト』はそうした基準を満たせなかったものの、Supercellはコミュニティに向けた声明の中で「『クラッシュ・クエスト』の開発で学んだことを他のゲームに生かす」として、Twitter、Reddit、Discordなどのソーシャルメディアでユーザーから得た意見を今後の開発に活かしていくことを約束した。

 今後、『クラッシュ・クエスト』のサーバーシャットダウンは9月下旬を予定し、それまでにゲーム内で購入された有償アイテム(通貨)については、Supercellが提供する他タイトルに移行することが可能とのこと。

 なお、『クラッシュ・クエスト』と同時期に発表された『クラッシュ・ミニ』、『クラッシュ・ヒーローズ』の2作については現在もテスト段階で進行中。

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森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

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