カカオゲームズが現地運営を行う韓国版『ウマ娘 プリティーダービー』について、ゲーム消費者集団訴訟の代表団が11月10日、ソウル中央地方法院に訴訟の取り下げ書を提出したことを明らかにした。韓国のゲームメディア「INVEN」が報じている。
韓国における『ウマ娘』は、1日で売上150億ウォンを達成し(カカオゲームズ第2四半期決算発表による)、爆発的なヒットで注目された一方、日本版と韓国版の運営を比較した際の格差などを理由に炎上状態となり、ユーザーによる講義活動として、馬車やトラックでのデモ活動が行われた。
炎上を受けカカオゲームズは9月、ユーザーとの疎通をはかるために8時間にも及ぶ懇談会を実施し、運営の改善を約束してきたが、要求が通らないと感じる消費者によって、訴訟の提起といった事態にまで発展。
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その後カカオゲームズは、ユーザーが最も問題視していたSSRサポートカード「キタサンブラック」のピックアップ期間にジュエル配布量が少なく、期間が短かった点(日本でのサービスと比較して)について、補填となるガチャ復刻期間を用意。
懇談会で指摘された数々の問題点についても、定期的な進捗報告(11月9日にも更新)を行ってユーザーとの意思疎通をはかり、運営改善の意思を見せた。そのため、訴訟代表団が本来の目的である「ゲームの正常化」を達成したと判断し、訴訟を取り下げた。
代表団のリーダーは「残念な部分は残るが、ゲームの正常化という目的を大部分達成したと見る。我が国初の『ゲーム消費者集団訴訟』であり、結果的に利用者の要求事項を貫徹させる結果を成し遂げた。ゲーム業界に消費者保護と関連して良い先例として残ってほしい」と語っている。