2022年12月、中国モバイルゲームの海外売上チャート 『放置少女』は日本で累計11億ドル(約1,400億円)を売り上げる

 

 米国の市場調査会社Sensor Towerは同社のブログにおいて、「2022年12月の海外進出に成功した中国のモバイルゲームTOP30」を公開した。なお、本記事の数字は同社の推計によるものである。また、ここでの海外とは、中国を除く世界市場のことを指す。

▲2022年12月、中国モバイルゲームにおける海外セールスチャート

 テンセントの『PUBG Mobile』は12月の海外収益が前年同期比36%増となり、2ランクアップして2位となった。ワールドカップ関連の施策や新たなコンパニオン(相棒)として「ARCTIC WOLF」(北極オオカミ)が実装されるなど、一連のイベントが牽引したことで、この期間の海外収益伸び率チャートでは首位を獲得している。海外売上高の累計は、2022年12月時点で38億ドル(約4,900億円※)に迫っている。

※執筆時点の最新取引レートで計算

 

 IM30(Long Tech Network)は、主力のストラテジー3タイトル『Last Fortress: Underground』(日本未サポート)、『ライズオブエンパイアズ: 氷と炎』、『ラストシェルター』の12月の海外収益がそれぞれ前年同期比で16%、35%、31%増加し、セールスチャートでは12位、13位、14位と並んだ。

 Nuverse(朝夕光年)のマーベルIPを活用したDCG『MARVEL SNAP』は、10月18日の正式サービス開始以降、高い収益水準を維持。新シーズンやイベントの開始により、12月の海外収益はさらに41%伸び、セールスチャートで9ランクアップの15位、成長チャートで6位を獲得した。1月7日時点では、全世界での累計売上は4,200万ドル(55億円)を突破している。

 C4 Connect(有爱互娱)の『放置少女』は、海外売上が前年同期比31%増となり、セールスチャートの順位を7つ上げて16位となった。特に日本市場では累計売上が11億ドル(約1,400億円)を超えており、日本および世界市場の放置系RPGとしては3年連続でトップの収益を記録している。

 LINGXIGAMES(灵犀互娱)の三国志をテーマにした4Xストラテジー『三國志 真戦』の12月海外売上は前年同期比34%増となり、セールスチャートの23位に返り咲いた。2022年12月時点で海外売上高は累計5億ドル(約650億円)を超え、2022年の日本市場で最も売上高の高い4Xストラテジーゲームとなっている。

※4Xとは、マップ周辺の探検(eXplore)、領地の拡張(eXpand)、リソースを増やす開発(eXploit)、敵を殲滅する(eXterminate)といった要素が組み合わさったものを指す。

▲2022年12月、海外市場における中国モバイルゲームの売上高伸び率チャート

 ZlonGame(紫龙游戏)は12月上旬にSRPG『Archeland』を韓国で正式リリース。韓国国内での大々的なプロモーションなど、現地向けにローカライズした広告・運営戦略により、リース直後に現地のセールスランキングで上位にランクインしていた。その結果、12月の海外売上高における伸び率チャートでも2位を獲得。

 

 12月下旬、Yosung NetworkのBiplane Online日本語版では大規模なコンテンツアップデートが行われ、新しいイベントやレベル、小道具が登場し、Biplane Onlineの海外収益はこの期間に93%増加し、収益成長チャートで3位に返り咲きました。

 Damo Gamesは、11月末に韓国市場で「ワンパンマン」の放置系RPG『One Punch Man: 英雄之路』をリリースし、12月の収益成長チャートで16位まで浮上。IPの人気もあり、配信開始から数日間現地のダウンロードランキングでトップに立った。

 そのほか、Lilithの4Xストラテジー『Warpath: Ace Shooter』は海外売上高が40%増加し、伸び率チャート17位に。Pandada Gameの忍者を題材にしたアクション『Ninja Must Die』は日本や韓国などグローバルでリリースされ伸び率チャート20位に初ランクインした。

▲2022年12月、中国モバイルゲームにおける海外でのダウンロードチャート

 そしてダウンロード数のランキングでは、カタールW杯やそれに伴ったイベントの開催によって、フリック操作でゴールを狙うカジュアルサッカーゲーム『サッカースーパースター』が引き続き成長傾向。12月はダウンロード数が前月から更に2倍の2000万に達し、ダウンロードチャート上位に躍り出た。

 Whitedotの合成ゲーム『マージフィッシュ – Fish Go.io』は、ダウンロード数が11月に前年同期比122%増を記録したのを受け、12月も123%増を示した。

 ここ最近で流行となっている犬を救出するハイパーカジュアルゲームに関しては、leonpatrioticの『Dog Rescue: Draw Puzzle』がダウンロード数を77%伸ばし1100万ダウンロードを突破。ダウンロードチャートで3位を獲得している。9z Gamesの『Hero Clash: Save The Dog』は29位に初ランクイン。一方、Wonder Groupの『Save the Doge』は11位に下降している。

 そのほか、The Great Hippoの棒人間アクション『Stickman Clash: 2 player games』のダウンロード数が前月比で7倍に急増し、10位を獲得した。

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森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

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