2023年1月、中国モバイルゲーム企業のグローバル収益ランキング 旧正月施策で各社の収益が増加

 米国の調査会社Sensor Towerは同社のブログにおいて、2023年1月の世界モバイルゲーム市場における中国パブリッシャーのセールスランキングを公開した。なお、本記事の数字は同社の推計によるものである。

 2023年1月、世界のモバイルゲームパブリッシャーの売上トップ100には中国企業が41社含まれ、22億ドル(約2,900億円※)を生み出した。これは、トップ100の売上のうち40%を占める。なお、この数字には中国におけるサードパーティーのAndroid向けストア(TapTapなど)の売上は含まれていない。

※執筆時点の最新取引レートで計算

 

 テンセントは冬休みと旧正月の期間で中国市場での売上が徐々に回復し、1月には月間売上高で過去最高を記録。特に『王者栄耀』や『PUBG Mobile』(現地タイトル:Game for Peace)などが軒並み増収となり、パブリッシャー収益はそれぞれ前年同期比26%増、同14.8%増と過去最高の売上高を記録した。

 NetEaseは、卵型のキャラクターによるカジュアルな対戦ゲーム『蛋仔派对』が旧正月期間で大きく成長し、同社の中で最も高い売上をあげた。これにより、パブリッシャー収益は前年同期比17.5%の増加となった。

▲『蛋仔派对』

 Yostarは、『ブルーアーカイブ』や『アークナイツ』が日本で好調となり、パブリッシャー収益が前年同期比108.3%増の記録的な伸びを達成。日本市場において同社は1月のモバイルゲームパブリッシャー収益ランキングで7位となり、中国のモバイルゲーム企業で最も高い売上をあげた。

 パブリッシャー収益ランキングで11位に初登場した梦趣游戏は、長安を舞台にした唐風ファンタジー『长安幻想』が旧正月の期間で収益を伸ばし、中国App Storeのセールスランキングで8位となった。

 

 IGGは、米国をはじめとした海外市場で人気のポストアポカリプスをテーマとしたドゥームズデイをテーマにしたストラテジー『Doomsday: Last Survivors』をリリース。欧米市場で収益が上昇し、パブリッシャーランキングで13位に浮上している。

 一方、中国App Storeのセールスランキングでは、前述の『蛋仔派对』、『长安幻想』のほか、『CrossFire: Legends』、『アークナイツ』などが1月に大幅な増収を記録した。

 

 新年のイベントや旧正月に実施されたアップデートにより『CrossFire: Legends』の1月売上は前年同期比173%増と過去最高となり、ランキングで初の4位まで上昇。

 同じく旧正月の限定イベントに牽引され『アークナイツ』の収益は前年同期比228%増となり、開発元のHypergryphは上記モバイルゲーム企業の中で30位に上昇している。

 

この記事が気に入ったら
いいね ! お願いします

Twitter で
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

PickUP !

急成長のNextNinjaが全職種積極採用! 代表・山岸氏が本気で求める人材像とは

[AD]飛躍の時を迎えつつあるNextNinjaは今、全力で新たなチャレンジャーを探している。「全職種積極採用」を掲げる組織戦略と、求める人材像とはいかなるものなのか。代表の山岸氏に直接話を聞いた。

Related Articles

Stay Connected

TOP STORIES