米国の市場調査会社Sensor Towerは同社のブログにおいて、「2023年1月の海外進出に成功した中国のモバイルゲームTOP30」を公開した。なお、本記事の数字は同社の推計によるものである。また、ここでの海外とは、中国を除く世界市場のことを指す。
2023年1月、37Gamesのゾンビ×3マッチパズル×ストラテジー『パズル&サバイバル』が引き続き海外で堅調となり、セールスチャートで2ランクアップの2位を獲得した。同作の海外での累計収益は2023年1月末に10億ドルを超え、日本と米国がそれぞれ海外収益全体の40%と36%を占めている。
『アークナイツ』は日本においてサイドストーリー「理想都市 エンドレスカーニバル」や期間限定イベントなどが開催され、期間中の海外売上高は前年比329%増となった。セールスチャートでは9位に浮上し、伸び率チャートで首位を獲得した。同期間中、日本ではサービス開始3周年を記念したリアルイベントも開催されていた。
LINGXIGAMESの三国志をテーマにした4Xストラテジー『三國志 真戦』(現地タイトル:三国志·战略版)は、年始に開催したイベントにより、1日のフローが再び上昇。海外収益は昨年12月から引き続き成長傾向となった。これにより、前年同期比28%増でセールスチャートで10ランクアップの13位を記録。
Activision BlizzardとNetEaseが共同開発する『ディアブロ イモータル』は、海外売上が20%増加し、売上高チャートで6ランクアップの14位となった。1月は新たにシーズン9が開幕している。
テンセントのMOBA『王者栄耀』は新年をテーマにした様々な活動を開始。 2023年1月末、東南アジア、台湾、香港、マカオ市場で人気が上昇し始め、この期間の海外収益は前年同期比36%増で収益チャート22位に上昇している。現在、同作はLevel Infiniteによるグローバル版のリリースが予定されており、ラテンアメリカ地域での展開が間近となっている。
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Obsidian Gamesは1月3日、ピクセルスタイルで描かれる放置系RPG『馬賽克英雄』(Mosaic hero)の中国語版・英語版をリリース。これにより台湾、香港、マカオ市場で収益が増加し、伸び率チャートで2位にランクインした。
Century Games(点点互动)は2022年12月末にポストアポカリプス世界の寒冷な土地で街づくりを行うシミュレーション『フローズン・シティ』(現地タイトル:冰封时代)を海外でリリースした。
37Gamesは1月11日に『데블 M』(Devil M)を韓国でサービス開始。同作は、妖魔と神獣が支配する殺伐としたファンタジーの世界を舞台としたMMORPG。特に競争の激しい韓国のMMORPG市場で頭角を現し、1月の伸び率ランキングで8位を獲得した。
また、YOOZOO Gamesの中国人気小説を原作としてMMORPG『盗墓笔记』が、台湾、香港、マカオ市場で正式リリース。 同作は伸び率チャートで12位にランクインし、海外売上高はこの期間中に約3倍に増加している。
その他、SHARK ENTERTAINMENTのMMORPG『카오스 포털: 저승사자』(Chaos Portal)やGacraze Entertainmentのストラテジー『謀攻:天下為局』が初めて伸び率チャートに登場した。
そして海外市場におけるダウンロードチャートでは、Wonder Groupの犬を救助するハイパーカジュアルパズルゲーム『Save the Doge』が、海外でのダウンロード数を38%伸ばし、ダウンロードチャートで7ランクアップの4位を獲得した。
トレンドとしては、YoYo Dress Up Gamesの『Magic Princess: Dress Up Games』、31 Dress up Gamesの『Vlinder Princess Dress up game』、BabyBus Groupの『Little Panda: Princess』など、プリンセスの着せ替えやメイクアップをテーマにしたゲームの人気が急上昇している。1月のダウンロード数はそれぞれ284%、211%、99%増加し、ダウンロードチャートで6位、19位、30位にランクインしている。
そのほか、『Among Us』を模倣したGiant Network Technologyの宇宙人狼ゲーム『太空行动』がブラジルやインドネシアなどの新興市場で伸長し、1月のダウンロード数を41%増加したことで21位に初登場している。