Nianticの『NBA All-World』、リリース初月の収益は約16万ドルと苦戦

 Nianticが1月24日にiOS/Android向けに配信開始した『NBA All-World』について、リリース初月の収益に関するデータが明らかとなった。市場を調査するAppmagicとSensor Towerのデータに基づいて、mobilegamer.bizが報じている。

 『NBA All-World』は、『ポケモンGO』や『ピクミン ブルーム』で知られるNianticによる、位置情報を活用したバスケットボールゲーム。NBA(ナショナル・バスケットボール・アソシエーション)、NBPA(ナショナル・バスケットボール・プレイヤーズ・アソシエーション)と提携し、実在のバスケットボール選手が登場する。

 

 

 AppmagicとSensor Towerのデータによるとリリース後、約4週間で約180万ダウンロードを記録し、約15万8000ドル(約2,200万円※)の収益にとどまっているという。ゲーム内課金(IAP)は1日あたりの平均で約4300ドルとなり、平均ダウンロード数は4.1万DL。最も収益が大きかった日は1月29日の8.4万ドルとなっている。

 これは、2022年1月31日にサービス終了(関連記事)した『ハリーポッター:魔法同盟』が同期間(リリース後4週間)で記録した1160万ダウンロード、700万ドル以上(9億6,000万円)の収益と比較するとかなり苦しい数字だと見られる。

 また『ピクミン ブルーム』は、発売後4週間で300万ダウンロード、96万ドル(1億3,000万円)以上の収益を記録している。

※執筆時点での最新取引レートで計算

 『NBA All-World』は、収益とダウンロード数の両面で米国が大きくリードしている。ダウンロード数では米国、フランス、ドイツ、カナダ、日本と続き、収益では米国、日本、ドイツ、カナダ、オーストラリアが上位5つの市場となった。

 Nianticは昨年7月、従業員約90人のレイオフを実施し、タカラトミー、Hasbroとの協業によるトランスフォーマーのARゲーム『TRANSFORMERS: Heavy Metal』を含む4つのプロジェクトを中止(関連記事)。『ポケモンGO』が6年間で生涯収益60億ドル(約8,059億円)を突破する大ヒットを記録した一方、その後にさまざまなIPとコラボした作品をリリースするも、市場に定着する作品を創出することに関して苦戦を強いられてきた。

 今後はARペットシムゲーム『Peridot』を2023年前半に、マーベルIPを活用した『MARVEL World of Heroes』を後半にリリースする予定。当面は『NBA All-World』の巻き返しに成功するか、その動向に注目だ。

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森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

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