
フランス・パリに本拠を置くGameloftが、ハンガリー・ブダペストのスタジオを閉鎖すると、海外メディアmobilegamer.bizが3月8日に報じた。同スタジオの88名のスタッフ全員が影響を受け、一部のスタッフを他のチームやスタジオに移籍することを検討しているという。
Gameloftは2000年頃から早くにモバイルゲームに参入し、レーシングシリーズの「アスファルト」やFPSの「モダンコンバット」、アクションRPG「ダーククエスト」などのIPを保有している大手デベロッパー・パブリッシャー。さらにDisney、LEGOといったライセンサーと提携したタイトルを開発している。
そして、ブタペストスタジオは2012年に開設され、主にドラゴン育成SLG『ドラゴンマニア・レジェンド』を担当してきた。スタジオ閉鎖後もGameloftによるサポートは継続される予定とのこと。
今回の決定は、同社が昨年明らかにしたマルチプラットフォーム、およびAAゲーム(AAAとインディーの中間に属する規模のタイトル)に注力する方針によるもの。同社は2023年にクロスプレイ対応の新作アーケードレーシングゲーム『ディズニー スピードストーム』を発売する予定としている。
報道によると、Gameloftの広報担当者は、「成長性を高めるためにPCとコンソールゲーム分野を強化しており、リソースと投資を集中する必要があります」と語っているという。その一環として、ブダペストスタジオの閉鎖という決断に至ったようだ。
なお、市場調査会社Appmagicのデータによると、ブダペストスタジオの代表作『ドラゴンマニア・レジェンド』は、2015年のリリースから1億ドル以上を売り上げ、現在までに約1億2300万ダウンロードを記録。
過去12ヶ月間では、830万ドル(約11億1,386万円)の収益と1260万ダウンロードを記録しており、『ディズニー マジックキングダムズ』(1880万ドル)と『アスファルト9:Legends』(1520万ドル)に続く主力タイトルとなっている。