リスナーに愛されるフリーダムなエルフ「花畑チャイカ」解説 狂人と呼ばれるほどのインパクトに、垣間見えるカワイらしさとカッコよさ

 今回特集するゲーム実況者チャンネルは、バーチャルライバー(バーチャルYouTuber)グループにじさんじに所属する、「花畑チャイカ」さん。筋骨隆々の肉体に、メイド服を纏ったエルフというその見た目はもちろん、ファンから狂人とも称される弾けた言動や、配信内容も含め、すべてがインパクトのかたまりで構成された人物(?)だ。

 チャイカさんは2018年7月3日に、にじさんじSEEDs1期生としてデビュー(現在は、SEEDsなどの枠組みは統合されている)。2022年3月7日現在で、チャンネル登録者数は36万人まで到達している。人気の秘訣は多数存在するが、とにかく“リスナーに愛される配信”を作り上げることに長けたライバーである。

 

文字通り変幻自在すぎる、
誰にもまねできない唯一無二の存在

 デビュー当時、異世界から来たニューハーフエルフ……という濃すぎる設定が注目を集めていたが、いざふたを開けてみると、配信内でポロっと口に出すきわどい下ネタ(なお、この手の話題が苦手な人の前では控えるうえ、人を傷つけたりなど危険な発言はしない)や、コラボ等での弾けっぷりが飛び出し、内面も負けず劣らず濃いことが判明したライバーだ。

 その場の気分で設定を増やしているため、身長が可変式であり、年齢がとんでもない数字になっている。本人の公言により、リスナーからは虚言癖呼ばわりされることも。その姿かたちすらも自由自在で、いったいどれが本当の姿なのか、誰にもわからない。

▲鋼の肉体を披露するチャイカさん。まぶしい!
▲メカメカしいアーマーの姿(と、リゼ・ヘルエスタさん扮するヘルエスタアーマー)。実はアーマーの姿が本体で、普段はエルフの皮を被っているとかいないとか。
▲最近、タイムマシンによって少年になった。謎の“きのせい”付き。

 ほかにも、自己紹介動画として「手書きイラストを描いた紙をカメラで撮影」したり、TwitterアカウントのIDはグループでただひとり初期設定。普段の配信でも、突然突飛な話を展開していったり、「案件下さい」と包み隠さず公言したり、ボソッととんでもないことを口ばしったりと、なんともフリーダムな性格だ。

 ちなみに、「にじさんじアプリの適合者」と呼ばれるほど表情が豊かで、2D・3D問わず、なぜか他のライバーよりも大きな動きに対応しており、多彩な表情やモーションによるネタを披露している。つい最近では2Dモデルのバージョンアップにより、「感情機能」というさらなる武器を手に入れたのだった。

 よく一緒に配信しているライバーとしては、椎名唯華さんと夜見れなさんがおり、共に「にじさんじレジスタンス(株)」として、ゲーム実況を行っている。この3人が集まると、他の配信では体験できないであろう、絶妙なゆるく楽しい雰囲気を醸し出す。

 また、同期である社築(やしろきずく)さんや、後輩だが世代が近いと予想される加賀美ハヤトさんとも仲が良く、いくら言っても『遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』を見ない社さんを、加賀美さんと一緒に攻め立てたり(ついに見た模様)、一緒に共通の趣味であるカードゲームに勤しんでいる。

 ほかにも、リゼ・ヘルエスタさんととあるきっかけで兄妹設定が生まれたりなど、番組などのつながりで、共演しているライバーが多い。

 というのも、そのインパクトを求められてか、にじさんじの公式番組にゲストとして呼ばれることがあり、『にじさんじのB級バラエティ(仮)』には、ほぼ準レギュラーと言っていいレベルで出演している。なお、本人はゲストではなく、レギュラーが欲しいと嘆いている模様。

 

リスナーとの絶妙な距離感により、
居心地のいい配信を作り出す

 チャイカさんが実況するゲームタイトルは、あまりジャンルに偏って遊んでいることはなく、自身が気になったり遊びたいと思ったものをプレイしているという印象が強い。

 スーパープレイを魅せるような配信ではないのだが、とにかくゆるく、のびのびと配信するのがいつものスタイルだ。また『マジック:ザ・ギャザリング』や『遊☆戯☆王』などをたしなむカードゲーマーで、配信でもプレイしたり、ネタをたびたび披露している。

▲チャイカさん、社さん、リゼさん、魔界ノりりむさんの「チームたにん」による配信。当日、チャイカさんがゲームをプレイするためのメモリーカードを忘れ、その一年後に今度はソフトを忘れるという、綺麗すぎる流れを見せた。
▲にじさんじ全体による『マリオカート8 デラックス』に参加した時のチャイカさん。音圧が凄い。なお、前日にはなぜか『F-ZERO GX』を練習していた。

 また、チャイカさんの配信で唯一無二なのは、リスナーとの距離感の近さだ。配信がスタートするとまずコメント欄への返答から始まるのだが、長い時にはゲームを開始するまでなんと1時間以上、リスターのコメントに受け答えていたこともある。

 さらにスーパーチャットを貰うとほぼ確実に(そのコメントを)拾い、友達との会話のような感覚で話題にしてくれるため、ついスーパーチャットを送りたくなってしまう。その見た目からは想像がつかないかもしれないが、非常に甘やかされ上手なのだ。

▲にじさんじかわいいランキングでも、上位に食い込んでいたようだ。

 チャイカさんとリスナーとの相乗効果により、独特かつ居心地のいい配信の雰囲気を作り上げている。コメントにテンプレ構文が存在しており、他のリスナーと一緒にコメントするのも楽しいうえ、基本的に心地いい低音ボイスで喋っているため、作業しながら流しておく配信にもぴったりだ(急に叫びだすこともあるので、その際に視線を強制的に引かれるが)。

 また、ひたすら長い配信タイトルも特徴のひとつ。例えば『スーパーマリオギャラクシー』実況のタイトルは「花畑チャイカとスーパーマリオギャラクシー米が炊けるまでに宇宙を救う その後に米をすくう…ってコト!?ハァ?」である。その時の気分で決めているような様子だが、特徴的で目を引くことに違いはない。

 

実は人一倍繊細で頑張り屋なエルフ。
甘やかしてあげたくなっちゃうね

 インパクトのある部分を高い頻度でピックアップされるため、あまりイメージがない人も多いかもしれないが、実は常識人であることも忘れてはならない。自分の他にボケる人物がいたらツッコミ役に回ることも多いほか、ゲーム大会に出場する際は、指南役として努力している様子も見せたこともある。

 さらに、綺麗好きで養命酒や漢方を飲んでいたり、配信内で少しやりすぎてしまった際には、しっかり反省し、時には落ち込んで元気がなくなってしまうなど、普段のイメージとのギャップが著しい。そんな部分にひかれ、さらに甘やかしてあげたくなってしまうリスナーも多いのではないだろうか。

 しかし、音楽ライブなどに出演すると途端にカッコよくなるのが彼のずるいところ。実は高い音域まで歌うことができるため、普段の声からは予想が付かない意外性の選曲に驚かされたり、見る者を笑顔にするいつものチャイカさんらしさを忘れない、全力のパフォーマンスで、リスナーを魅了する。

 このようなこともあって、リスナーから非常に愛される要素が詰まっている、「推し」にするにはもってこいのライバーなのだ。

 

まとめ

 ここまで、花畑チャイカさんについてまとめてきたが、出てくるだけでも面白い唯一無二の存在であることや、彼の適当に見えて実は誠実なところ、リスナーを全力で楽しませようとしているところなど、魅力にあふれたライバーであることを再認識することができた。もし本記事を読んで、気になった人は配信を視聴して、時間の無駄(ファンの名称)のひとりになることをおすすめする。

※2022/3/7 17:40更新:一部表記について誤りがありました。お詫びして訂正致します。

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寺村 一也(Kazuya Teramura)
寺村 一也(Kazuya Teramura)
ライター。ゲームに関連した書籍・WEBメディアで記事を執筆する傍ら、ゲーム実況・VTuber文化にも精通。幼少期からゲームを遊ぶ時間に制限があったものの、説明書や攻略本など関連書籍を読み漁りゲームの魅力に触れていく。その経験からプレイ以外の「観て楽しむ」という実況文化を学ぶようになる。

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