第24回文化庁メディア芸術祭のエンターテインメント部門にて、『十三機兵防衛圏』や『Fall Guys: Ultimate Knockout』などが「審査委員会推薦作品」に選出された。
文化庁メディア芸術祭は、アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門において優れた作品を顕彰するとともに、受賞作品の鑑賞機会を提供するメディア芸術の総合フェスティバル。
ゲームが含まれるエンターテインメント部門では、過去に大賞として、第10回(2006年)『大神』、第8回(2004年)『まわるメイド イン ワリオ』、第2回(1998年)『ゼルダの伝説 時のオカリナ』などが受賞している。
今回のエンターテインメント部門では、ゲーム関連作について、大賞や優秀賞はなかったにしても、審査委員会推薦作品として下記の作品が受賞した。
■十三機兵防衛圏
『十三機兵防衛圏』開発チーム[日本]
■Broken Reality
Adrian DELAGARZA[メキシコ]
■Creaks
Radim JURDA / Jan CHLUP[チェコ]
■Fall Guys: Ultimate Knockout
Joe WALSH / Jeff TANTON / Daniel HOANG[英国]
■Frostpunk: Console Edition
『Frostpunk: Console Edition』開発チーム[ポーランド]
■Liberated
Marek CZERNIAK[ポーランド]
■Ministry of Broadcast
Dusan CEZEK[チェコ]
■Rock of Ages 3: Make & Break
Shane BIERWITH / Jordan VINCENT /
Vincent YEUNG / Jared NEAL / Andres BORDEU[米国/チリ]
■The Eternal Castle [REMASTERED]
Leonard MENCHIARI[イタリア]
また、功労賞には、ゲームクリエイターのさくまあきら氏が受賞した。さくま氏は、1987年に『桃太郎伝説』で初めてゲーム制作に携わり、1988年からはすごろく型の多人数プレイ可能ゲーム『桃太郎電鉄』シリーズを開発。2020年11月19日にNintendo Switchで発売された最新作『桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~』は、累計販売本数200万本を超える大ヒットになった。
審査員を努めたAR三兄弟の川田十夢氏は、受賞理由に以下のコメントを寄せている。
『ポートピア連続殺人事件』(1983)のコマンド形式は、さくま氏のアドバイスで生まれたとか。『桃太郎電鉄』(1988)は、西武グループの元オーナー堤義明をモデルにしているとか。そのために200冊もの本に目を通しただとか。だから、さくま氏が本気で桃鉄をプレイするときは、つつみ社長の名前でやるとか。おもしろい逸話が膨大にある同氏ですが、今日のメディア芸術を語るうえで欠かせない存在であることは間違いないので、ここに功労賞を贈ります。(川田 十夢)
第24回 功労賞のサイトより
また、『十三機兵防衛圏』が「審査委員会推薦作品」に選出されたアトラスは、同社のプレスリリースにて、同作が全世界累計販売本数(DL版含む)40万本を記録したことも明らかにした(2021年3月12日現在)。