ネクソン代表のオーウェン・マホニー氏、バーチャルワールドに関する論考を掲載

 ネクソンの代表取締役社長を務めるオーウェン・マホニー氏は2月24日、電子出版プラットフォーム「Medium」(ミディアム)上で、同社が制作及び運用を行うバーチャルワールドについての論考を掲載した。

 今回更新されたのは「バーチャルワールドで本当に大切なもの:プレイヤー Part2」(外部リンク)となり、2021年11月5日に掲載された「バーチャルワールドとは?そして、誰がバーチャルワールドを創り上げるのか Part1」に続くものとなる。

 ネクソンはこれまで事業説明の際、同社が目指す仮想世界を「バーチャルワールド」という単語で表現。記事内ではマホニー氏によって、バーチャルワールドの定義から、構築・運用までの見解が詳細に語られている。

▲バーチャルワールドの制作および運用は、ネクソンの柱となっている。
 画像は「2021年12月期決算説明資料」より

 その中で、昨今耳にする機会が増えている「メタバース」という言葉について、マホニー氏は「その定義はあまりにも曖昧で、使用する側の勝手のいいように使われており、セルフパロディーの域にまで達している」と指摘。

 同氏は以前にも「ユーザー体験についての最も基本的な説明さえ欠落しており、クリエイティブデザイナーを助けられるような詳細な説明がない」と問題点を挙げており、一貫して「何が体験できるか」と「その体験の楽しさ」が重要だと説いてきた。

 そして、メタバース市場の規模は拡大しているものの、新参のプラットフォームメーカーに関しては「見栄えの良いテクノロジーにばかり投資を行っており、ユーザー体験を向上させるツールの制作に関心がない」と分析。仮想世界の構築に向けたツールの改良・開発がより重要であり、いわゆる「泥臭い取り組み」を行う必要があるとの見解を示した。なお記事内では、各種ツールについての解説も掲載されている。

 ネクソンは2022年、『メイプルストーリー』や『アラド戦記』、『サドンアタック』などのコア事業の安定的な売上収益に加え、新作バーチャルワールド作品に注力することで、飛躍的な成長を促進する方針だ。

【関連記事】
『アラド戦記モバイル』3月24日に韓国で配信開始。ネクソンが今年リリース予定の「3つのバーチャルワールド」第1弾

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森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

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