ネクソンの創業者キム・ジョンジュ氏が逝去

 ネクソンおよび主要株主であるNXC Corporationの創業者で資産家の金正宙(キム・ジョンジュ)氏が死去した。ネクソンによるとキム氏は2月、54歳で亡くなった。死因などは明らかにしていない。

 キム氏は1994年にネクソンを設立。同氏のリーダーシップのもと、MMORPGの先駆者的存在である『風の王国』を開発し、その後『メイプルストーリー』、『カートライダー』、『マビノギ』、『アラド戦記』のサービスを展開。ネクソンをオンラインゲームのリーディングカンパニーに成長させた。

 2005年にはネクソンの本社をソウルから東京に移転。2011年、東京証券取引所に上場した後、キム氏はネクソンの経営から離れ、2016年に取締役を退任。グローバル投資会社、NXC Corporationを通じて、世界中の起業家と提携し、投資と慈善活動を行っていた。

 経済、金融情報を取り扱うアメリカのメディア「Bloomberg」の報道によると、同氏の純資産は担保となっている株式を除くと77億ドル(約8,850億円)だった。

 また、同氏の慈善活動は何百万人もの若者に影響を与え、韓国ソウルに設立した「プルメ財団ネクソン子供リハビリ病院」や子供病院建設を支援するネクソン財団など、健康や教育の分野でも大きな貢献をしている。

 訃報に対して、ネクソンの代表取締役社長であるオーウェン・マホニー氏は、次のようコメント。

「私たちの友人そして指導者であり、世界に計り知れないほどの素晴らしい影響を与えた金正宙を失った悲しみは表現しきれないほどのものです。ネクソンの創業者であり、先見性のあるリーダーとして、懐疑的な目を向けられても、クリエイティブな直感を信じることが大切だと周囲に伝えてきました。彼は、ネクソンファミリーそして多くの友人から深く惜しまれることでしょう。」

 韓国のゲームメディア「Inven」の報道によると、Nexon Koreaのイ・ジョンホン代表は社内掲示板を通じ「NEXONの創業主であり私の人生のメンターだった、そして私が尊敬したキム·ジョンジュ社長が故人となりました。キム・ジョンジュ社長は様々な分野に好奇心があふれ、自分が好きなものを見つけると、子どものような純粋な情熱に駆り立てられる方です。 そのためか、特に子どもが好きでした。世界中の全ての子どもたちが健康でいてほしいと思い、幸せな時間と思い出を経験し、成長していくことを心から願っていました」と伝えた。

 続いて「私の知るキム・ジョンジュ社長はネクソンを誰よりも愛していました。私が何人かの方には直接申し上げ、また公知の文でも言及したこの社会で愛される会社を作っていこうというのもその方の考えでした」とし、「韓国という小さな国で生まれたこの会社がグローバルで誰もが名前を聞いただけでも分かるような会社にしてほしいと明るく笑ったその笑顔が今でも私には鮮明です。しかし、その夢を現実にして進む道程に、これからは一緒にいられないという事実に、もう一度胸がつまってきます」と語った。

 イ代表は「私とネクソンの経営陣は、私たちが暮らす世界で、より愛される会社を作っていくために最善を尽くします。 あまりにも悲しいです 本日一日、ネクソンさんのご家族の皆様が安らかに休めるあの空で私たちを見守って応援してくださるキム・ジョンジュ社長を記憶し、追慕していただければと思います」と追慕した。

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森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

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