
愛知県豊田市にある学習塾「塾屋」は、2022年4月からボードゲーム教室「1098(じゅくや)」を開校することを発表した。幼児から大人を対象に、ボードゲームを通して、非認知能力や創造性、コミュニケーション能力などを育むことを目標に掲げている。学習塾が運営するボードゲーム教室は、日本初の試みとなる。
クラスは「キッズクラス」「ジュニアクラス」「ティーンクラス」の3つに分かれ、それぞれの生徒に合ったクラスで学ぶことが可能。クラス分けは原則年齢別となっているが、能力に応じた飛び級制度も用意されているそうだ。
塾屋創立者の坪内康将氏は、学習塾でボードゲームを扱うメリットについて、①複数人数の子どもたち同士で定期的に対面でのやりとりができること、②プレイを手助けする指導者がいることを挙げている。
①では同年齢、異年齢の人たちとコミュニケーションを持ち、家庭では得られない刺激を得ることで、楽しみながら成長することができるとのこと。②では、それぞれのゲームに精通した指導者がいることにより、適切な声掛けや必要に応じた介入などで成長を促し、学びへと繋がる環境が整えられているそうだ。

教室で取り扱われるボードゲームとして、運任せでなく自主的な行動や思考によって問題解決に至るタイプの作品が用意されているとのこと。カードの絵柄を見つけるスピードを競い合うゲーム『ドブル』や、様々な手段を用いて勝利ポイントを獲得していくマルチタスクが要求される『カタン』など、各クラスで年間12~15種類のボードゲームが用意されているという。
特徴的なのが、それぞれのボードゲームについてどのような学びが得られるのかがレーダーチャートにより表わされている点だ。公開されている画像によると、『カタン』では全12項目について、それぞれ10点満点で評価が行われていることが分かる。

具体的なボードゲームの種類については、生徒および保護者のみに公開している。詳細なデータに裏付けされた資料を元に、それぞれの生徒に適したボードゲームを割り当ててくれるということなのだろう。
近年、テレビや雑誌で取り上げられることが多くなったボードゲームだが、作品のエンタメ性だけでなく、子どもへの教育面について関心を寄せるユーザーも多い。今回のボードゲーム教室開校も、多くの注目を集めることになりそうだ。